また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【BOOK NEWS】いいな、いいな!酒井駒子「森のノート」クリスマスプレゼントキャンペーン

 先月、このブログでも紹介した絵本作家・酒井駒子さんの「森のノート」、山の家と都会を行き来している彼女の周辺で起こる出来事を綴ったこのエッセイは、絵と文章、どちらも魅力に溢れていて最近の中ではとても印象に残っている一冊です。

 

 その「森のノート」のクリスマスプレゼントキャンペーンが昨日から始まりました。ハガキかツイッターで本書の感想か酒井さんの本との思い出を送ると直筆サイン入りのプレゼントバージョン「森のノート」やオリジナルステッカーが当たります。この本、装丁も美しいしプレゼントにはいいなぁ。僕も応募します。絵本好きの人いかがですか?

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.11/5-12/1週)

 まず出た雑誌。「別冊カドカワ」の「総力特集又吉直樹」出ました。又吉のロングインタビュー、女優・のんとのフォトエッセー、西野亮廣との対談など気になる記事が満載。これは読みたいぞ。

 

○詳しい内容はこちら


 出る本もまずは雑誌から。「MOE1月号」(12/1)の特集は「日本のすごい絵本作家100名」。ヨシタケシンスケの描き下ろし「絵本作家にナルニワ共和国」(笑)もあるし、ミロコマチコ、酒井駒子など好きな作家のインタビューも載っている。これは買っちゃいそうだなぁ。

 

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【映像化】映画「羊と鋼の森」、あの双子の姉妹を演じるのはこの2人!

 宮下奈都の本屋大賞受賞作「羊と鋼の森」が映画化されることはすでにこのブログでも紹介しました。ピアノの調律師をめざす主人公の外村には山崎賢人、外村を導く先輩調律師・板鳥に三浦友和が決まっていましたが、物語で大きな役割を担う双子の姉妹の俳優が決まっていませんでした。「こまどり姉妹はダメだろうし、リンリン・ランランもなぁ…。まさか、タッチじゃないよなぁ」と映画化発表の時には書きましたが、決まりましたよ。タッチじゃなかった。

 

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【絵本/感想】ミロコマチコ「てつぞうはね」-この絵本には作者の「てつぞう愛」が溢れに溢れてる!

 先日紹介した「ねこまみれ帳」を読んで、未読だったこの絵本も読まなくちゃ、と思った。そうなのだ、「ねこまみれ帳」に登場するあの「てつぞう」という猫がこの絵本の主人公で、彼が死んだ後にやってきた「ソト」と「ボウ」、2匹の猫も出てくるのだ。

 

 2012年に「オオカミがとぶひ」で絵本デビューしたミロコマチコ。これは1年後の作品で、今のものより混沌さは少ないけれど、やはり彼女らしさが横溢している。ウワァ!っとなった時の描写のパワフルさがスゴい。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.11/4週)

 出た本。新書で2冊、気になる本が。1冊目は平凡社新書から出た「永六輔-時代を旅した言葉の職人」、著者の隈元信一さんは新聞記者として永さんの最も身近にいた人物。これは読みたいぞ。

 

 もう1冊は朝日新書から出た中村右介「阿久悠と松本隆」、紹介文に阿久悠の「熱」と松本隆の「風」と書いてあって納得。昭和後期の歌謡界にとって2人の存在はとんでもなく大きかった。これも読んでみたい。

 

 

 そういえば「ほぼ日」で「いきものがかり」の水野良樹さんが糸井さんと話した「阿久悠さんのこと。」がなかなかおもしろかったです。ここでも松本隆との比較が語られています。興味ある人はぜひ!

 

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【書評】浅生鴨「猫たちの色メガネ」-27の奇妙な味のショートストーリー、さてどれが好き??

 作者はNHKのツイッターアカウント@NHK_PRの中の人1号として有名になった浅生鴨さん。今は主に執筆活動に注力している、と紹介にある。「猫たちの色メガネ」はデビュー長編「アグニオン」に続く2冊目の小説で、27のショートストーリーを集めたもの。ショートショート的なちょっと奇妙な物語が集まっていておもしろいのだけれど、人によって好みが分かれそうだ。

 

 僕はこういう短編の場合、設定だけで笑わせたりするものより、風刺的であったり、諧謔的であったりする方が好きだ。「猫たちの色メガネ」は、どちらかというと前者の方が多いので、そういう意味では少々物足りない。設定で読ませる話って、作者のドヤ顔が見えていやなのだ。


 いや、それだったら風刺的な方こそそうなのでは、と思う人もいるでしょうが、ストンと巧いところに落ちた時の快感は、ドヤ顔を凌駕するような気がする。設定で読ませる話なら、最後の最後までグイグイと攻めたてて話が破錠しちゃうぐらいがいい。

 

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【文学賞】野間文芸賞は高村薫さん「土の記」、新人賞は今村夏子さんと高橋弘希さんに

 第70回の野間文芸賞が先週末発表になり、高村薫さんの「土の記」が受賞しました。パチパチパチ!第39回野間文芸新人賞は今村夏子さん「星の子」と高橋弘希さん「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」に。第55回の野間児童文芸賞も同時に発表され、山本悦子さんの「神隠しの教室」が受賞しました。「土の記」、高村さん意欲的に新分野に挑戦していますね。「土の記」のテーマは自然と農業とか。上下2巻の長編です。

 

 文芸賞選考委員は奥泉光・佐伯一麦・多和田葉子・町田康・三浦雅士。新人賞選考委員は小川洋子、島田雅彦、高橋源一郎、長嶋有、保坂和志、星野智幸。群像編集部のツイッターで新人賞について星野智幸さんの講評の一部が紹介されています。

 

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