また、本の話をしてる

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【広告コンペ】宣伝会議賞を受賞した三菱電機「霧ヶ峰Style」のコピーが新聞に掲載されました

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  ちょっとお知らせが遅くなりましたが、6月25日発売の「電化新聞」に上のようなカタチで協賛企業賞の受賞コピーが使われました。宣伝会議賞の結果報告を兼ねた広告で、一次通過作の中からセレクトされた他のコピーも下の部分に掲載されています(クリックすると拡大されます)。

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 宣伝会議賞の受賞コピーは、残念ながら実際の広告で使われることが少なく、昨年度の受賞作も僕の知っている限りでは、ネット中心で数作が使用された程度です。というわけで、こういう形で紹介していただいてとてもうれしく思っています。三菱電機の皆様、そして贈賞式でもお会いした担当者のK嬢に感謝します。

 

 掲載に関しては、こちらからアピールしたのではなく、贈賞式の翌日にK嬢にお礼のメールを出した時に、積極的に使っていくというお返事をいただいたので期待して待っていました。これからも9月まで「電波新聞」など業界紙に数回出稿の予定という連絡をもらっています。あと、広告の左隅に「店頭などでご自由にお使いください」という一文が入っているので、お店独自のPOPなどでコピーを使ってくれるとうれしいのですが。量販店等でもし見かけたら教えてくださいね。

 

  僕がここで言っても仕方がないことですが、他の企業も三菱電機のように受賞コピーをどんどん使ってくれるといいなぁ、と思います。担当の代理店や制作プロダクション等との関係など難しい面があることは承知していますが、コピーライターをめざしてる人や新人コピーライター、広告界以外の人にとって自分のコピーが活字になる、というのはすごく大きな喜びなのです。僕は40年ぐらいやってるのでそれほどでもないけれど、やっぱり自分の作ったものはしっかりチェックしています。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2018.7/2週)

 出た本。文庫化が2冊。村田沙耶香「消滅世界」が文庫になりました。「コンビニ人間」以前の作品ですが、村田沙耶香のスゴさが分かるパラレルワールド小説。これはぜひぜひ!僕の感想はこちら。

 

 

 もう1冊の文庫化は絲山秋子の「薄情」、高崎を舞台に地方都市に生きる若者を描いた傑作小説。絲山ワールドが横溢している大好きな作品。いいなぁ。感想はこちら。

 

okuubook.hatenadiary.jp

 

 出る本、先日新刊小説が出たばかりの原田宗典、「やや黄色い熱をおびた旅人」(7/11)出ます。これは2007年に大谷亮介の壱組印で同名の芝居になっているのだけど、この戯曲の元になった旅を描いた長編小説、ということなのかな?昨年、岩波書店のホームページで連載されたもの。ちょっと気になる!

 

 

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【書評】宮部みゆき「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」-第一期完結!大団円に向けての作者の周到さに唸る

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 最初は角川から出た「おそろし」、さらに中央公論新社の「あんじゅう」、文藝春秋の「泣き童子」、日本経済新聞社の「三鬼」と出版社を変えて続いてきた宮部みゆきの「三島屋変調百物語」。5巻目は角川に戻り、これでシリーズ第一期が完結した。これまで語られたのは27話。著者はインタビューで「70歳になるまでに九十九話を書き通すこと」を目標にしたい、と答えている。

 

 主人公であるおちかが実家で心に大きな傷を負い、叔父の伊兵衛が営む江戸の店で暮らす中、叔父の勧めで不思議な話の聞き手になる、というのが物語のそもそもの始まり。叔父は恐ろしい話を聞かせることでおちかの心を解きほぐそうとしたのだ。「一人語り一人聞き」が原則だったが、今回、大きな変化が起こる。他店で修業していた一家の次男富次郎が店に戻り、おちかと共に話を聞くことになったのだ。

 

 今回の「あやかし草紙」だが、のっけから恐ろしい。聞き終えた最後には、いつも隣の小座敷に控え、魔を祓う役目を担っているお勝の髪がひと掴み白髪になってしまうほどの話だ。「行き逢い神」を家に招き入れたことで一家が大きな不幸に見舞われるという話。その後に続く「だんまり姫」の軽さで救われるのだが、表題作がまたまた恐ろしく、しかも、おかちの将来を左右するかもしれない「大切な部分」が分からないままで終わる。

 

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【映像化】人気の落語コミック、雲田はるこ「昭和元禄落語心中」が今秋NHKでドラマに!なんとタナダユキが演出

 注目作品のドラマ化が続きますが、アニメにもなった「昭和元禄落語心中」がこの秋、NHK総合でドラマになります。おおおおおっ、これはとても楽しみ!コミックは、全10巻で一昨年完結していますが、累計190万部だって。ドラマ化で200万越えるかな?スゴイ!僕も読みましたが、雲田はるこは、それぞれのキャラクター設定がうまいし、ストーリーテラーとしても見事。彼女自身、落語好きで噺家の世界が丁寧に描かれていてとてもよかったです。

 

 ドラマでは、物語の中心となる八雲役が岡田将生、ライバルの助六が山崎育三郎、与太郎が竜星涼、小夏が成海璃子、みよ吉が大政絢。連続10回で10月12日スタートです。スタッフの中で注目なのが演出の1人に名を連ねているタナダユキ!彼女は、窪美澄原作の「ふがいない僕は空を見た」の映画監督、この映画とてもよかったので今回も期待したいなぁ。脚本は「マッサン」などの羽原大介、落語監修は柳家喬太郎。

 

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【ドラマ】2018夏ドラマ、おすすめはこれだっ!

 困ったぞ、夏ドラマ。なんだか見たいものが多すぎる。海外ドラマを3本見ていてそれがまだ終わらない。なるべくなら1日1本週7本までに抑えたいのだけど…。無理かなぁ。


 絶対見たい、の筆頭はアニメも大ヒットした「この世界の片隅に」。脚本が「ひよっこ」の岡田惠和、演出が「逃げ恥」の土井裕泰、音楽は久石譲と最強のスタッフ!ワキにいい役者が揃ってるので期待しないわけにいかない。のんちゃんファンがブーブー言ってるのは知っているし、のんちゃん出演を期待していたのは確かだけど。ま、あの人は大丈夫。そのうち帰ってきますよ。「義母と娘のブルース」は、主演・綾瀬はるか×脚本・森下佳子という「JIN-仁」「わたしを離さないで」の強力コンビ。竹野内豊、佐藤健も出る。キャリアウーマンが女の子の義母になる話。って、タイトル通りの説明ですな。でもこれ、ちょっとおもしろそう。

 

●日曜21時から 7/15スタート

 ●火曜22時から 7/10スタート

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2018.7/1週)

 さてさて、出た本。河出書房新社編集部『木皿泉 増補新版』出ました。増補新版だから前の版があるのですが、今回は最新小説「さざなみのよる」 刊行記念のロングインタビューなどが新たに入っているようです。このやり方、あまりいいとは思えないけれど、前のを買っていない脚本家・木皿泉ファンにはいいかも。

 

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【映像化】森絵都「みかづき」がNHKで連続ドラマに!来年1月放送予定。高橋一生、永作博美ほかの出演

 おぉ、これはちょっと興奮!2017年本屋大賞第2位、第12回中央公論文芸賞、「王様のブランチ」ブックアワード2016大賞を受賞した森絵都さんの「みかづき」がドラマになります。NHKの土曜ドラマ枠での放送で2019年1月スタート予定!連続5回。

 

 で、この原作、すごくおもしろいのですが、昭和36年から平成20年までの47年間の話でエピソードも多くて、とても5回じゃ収まらない。僕の書評では「ドラマでやるなら、朝ドラじゃダメ!大河ドラマでないと収まりきれないようなスケールの大きな話になっています」って書いてます。まぁ、朝ドラでもいいけど、それぐらいの話なんですよ。大丈夫か?

 

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