また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評・感想、出た本出る本など、本関連の最新ニュースを届けます。

■か行の作家-川上弘美

【書評】川上弘美「森へ行きましょう」-人間が愛おしく、人生がさらに興味深くなる。今年のマイベストに入る傑作!

森へ行きましょう posted with ヨメレバ 川上 弘美 日本経済新聞出版社 2017-10-11 Amazon 楽天ブックス これはもう圧倒的なおもしろさ!今年のマイベスト上位に必ず入る傑作だ。1966年に生まれた留津とルツの物語が交互に語られる。2人は両親の名も同じ、…

【書評】川上弘美「大きな鳥にさらわれないよう」-地球の歴史を俯瞰しているような深くて大きな物語

連作短編ということでいいのだろうか。それぞれの物語はゆるやかに、しかし、緊密につながっている。この星の遠い遠い未来に始まって、さらに遠い遠い未来で終わる物語。人間由来よりも鼠由来やカンガルー由来、イルカ由来の子供たちが数多く工場で作られて…

【文学賞】泉鏡花文学賞に川上弘美「大きな鳥にさらわれないよう」

ふふふ、ちょうど昨日から読み始めたところでこのニュースはとてもうれしい。けっこう好評でしたからね。ボブ・ディラン、ノーベル文学賞も驚きだったけれど、川上弘美が泉鏡花文学賞、というのもかなりな出来事。っていうか、もっと前にとってもよかったの…

【書評】川上弘美「水声」-家族とは?という問いと人ひとりの孤独の深さ

水声川上 弘美 文藝春秋 2014-09-30売り上げランキング : 253844Amazonで詳しく見る by G-Tools 様々な思いが立ち上ってくる不思議な小説だ。主人公である都がママが死んでから10年間無人だった家に弟の陵と戻って来るところから物語は始まる。彼女たちはそ…

【書評】川上弘美「神様 2011」-「あのこと」を経験した後の私たちの物語

神様 2011川上 弘美 講談社 2011-09-21売り上げランキング : 824Amazonで詳しく見る by G-Tools 川上弘美の話題作であり、問題作。「神様」と「神様 2011」が収録されている。「神様」は1994年にパスカル短篇文学新人賞を取った彼女のデビュー作。まずはこれ…

【書評】川上弘美「天頂より少し下って」-「女性としての人生」がほんわかと垣間見えて来る7編の短篇集

天頂より少し下って川上 弘美 小学館 2011-05-23売り上げランキング : 25165Amazonで詳しく見る by G-Tools 川上弘美の小説は地表から5cmぐらい浮かび上がっている。浮かび上がってはいるが、けっして地表とつながってないわけではない。浮かんだふりをしな…

【書評】川上弘美「神様」-魂が浮き上がるような不思議な読後感

神様 (中公文庫)川上 弘美 中央公論新社 2001-10売り上げランキング : 45561Amazonで詳しく見る by G-Tools かなり前、たぶんこの本が単行本で出た頃、評論家の小谷野敦が「理性がまひする面白さ」とこの小説のことを誉めていた。ふ~~~~ん、と思ったが、…

【書評】川上弘美の「風花」-ひとりの女性の魂の彷徨をしっかりと描く

風花川上 弘美 集英社 2008-04-02売り上げランキング : 33856Amazonで詳しく見る by G-Tools 「真鶴」みたいなどこかとんでもないところに連れていってくれる小説もいいが、川上弘美はリアルな恋愛小説もまたいい。匿名の電話で夫の浮気を知らされる妻ののゆ…

【書評】川上弘美「古道具 中野商店」-せつなくもおかしい3つの恋模様

古道具 中野商店 (新潮文庫)川上 弘美 新潮社 2008-02売り上げランキング : 125418おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 川上弘美の小説にはいくつかスタイルがあるのだが、これは「センセイの鞄」に近いスタイル。個人的には非常に好きな世界だ。舞…

【書評】川上弘美「どこから行っても遠い町」-平凡さの中に危うさが漂う。登場人物のダブらせ方が巧みな連作短編集

どこから行っても遠い町川上 弘美 新潮社 2008-11売り上げランキング : 66004おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 連作短篇といってもその「連なり」にはいろいろなスタイルがある。 川上弘美のこの小説は東京にある小さな商店街が舞台、そこに住ん…

【書評】川上弘美の「夜の公園」-恋愛のドロドロではなく、心の襞の細部までしっかりと描く

夜の公園 (中公文庫)川上 弘美 中央公論新社 2009-04売り上げランキング : 33135おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 川上弘美の恋愛小説と言えば、ちょっと斜めな感じのシチュエーションが多く、それがなかなか良かったりするのだけど、「夜の公園…

【書評】川上弘美「これでよろしくて?」-人間関係の中で感じる「小さな戸惑い」、それって全然OKなのよ

これでよろしくて? posted with ヨメレバ 川上 弘美 中央公論新社 2009-09 Amazon 楽天ブックス 昨秋出た本なのですが、なんだか軽い感じなのでスルーしちゃった人も多いかもしれませんね。でもこの川上弘美の小説、意外や意外の大傑作。いやぁ~驚いた。小…