また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、出た本出る本など、本関連の最新ニュースを届けます。

■外国の作家

【文学賞】2017年ノーベル文学賞は「わたしを離さないで」のカズオ・イシグロ!最初に読むのならば

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) posted with ヨメレバ カズオ・イシグロ 早川書房 2008-08-22 Amazon Kindle 楽天ブックス 忘れられた巨人 posted with ヨメレバ カズオ イシグロ 早川書房 2015-05-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 夜想曲集: 音楽と夕…

【書評】カーソン・マッカラーズ「結婚式のメンバー」-思春期の多感な少女のあふれるような思いを描いた傑作!

結婚式のメンバー (新潮文庫) posted with ヨメレバ カーソン マッカラーズ 新潮社 2016-03-27 Amazon 楽天ブックス 珍しく外国文学。新潮文庫の「村上柴田翻訳堂」、村上春樹訳の最初の一冊だ。カーソン・マッカラーズ(1917-1967)はアメリカの女流作家。…

【BOOK NEWS】絵本「リンドバーグ」のトーベン・クールマン、新作「アームストロング」4月発売!

アームストロング: 宙飛ぶネズミの大冒険 posted with ヨメレバ トーベン・クールマン ブロンズ新社 2017-04-15 Amazon 楽天ブックス 旧ブログで書評を載せた絵本「リンドバーグ:空飛ぶネズミの大冒険」、作家のトーベン・クールマンはこの絵本を大学卒業時…

【書評】ジュンパ・ラヒリ「べつの言葉で」-彼女はなぜ今までの言葉を捨てなければならなかったのか?

べつの言葉で (新潮クレスト・ブックス)ジュンパ ラヒリ 新潮社 2015-09-30売り上げランキング : 60704Amazonで詳しく見る by G-Tools このエッセイ、すこぶるおもしろい。「その名にちなんで」「見知ら ぬ場所で」などの世界的作家ジュンパ・ラヒリは、ベン…

【書評】ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」-またまた度肝を抜かれる、ルメートル鮮烈のデビュー作!

悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)ピエール・ルメートル 文藝春秋 2015-10-09売り上げランキング : 13242Amazonで詳しく見る by G-Tools さて、先日の「その女アレックス」に続いて、ピエール・ルメートル の同じシリーズの作品「悲しみのイレーヌ」を読ん…

【書評】ピエール・ルメートル「その女アレックス」-その正体に驚き、その真実に驚き、さらに「その先」に驚き!

その女アレックス (文春文庫)ピエール ルメートル 橘 明美 文藝春秋 2014-09-02売り上げランキング : 2881Amazonで詳しく見る by G-Tools ううむ、これはどこまで書いたものやら。2014年の国内のミステリ ー賞を総なめし、6冠に輝いたこの小説。すでに書評…

【書評】カズオ・イシグロ「忘れられた巨人」-人は記憶に支配されているのか、それとも…

忘れられた巨人カズオ イシグロ Kazuo Ishiguro 早川書房 2015-05-01売り上げランキング : 3180Amazonで詳しく見る by G-Tools 読みだしてすぐにとまどった。とまどったまま読み進めていくと、何 だかトールキンの「ホビットの冒険」でも読んでいる気になっ…

【書評】ジュンパ・ラヒリ「低地」-「人生」を描いて見事な物語!これは今年のベスト候補だ

低地 (Shinchosha CREST BOOKS)ジュンパ ラヒリ Jhumpa Lahiri 新潮社 2014-08-26売り上げランキング : 12674Amazonで詳しく見る by G-Tools これは今年のベストかもしれない。「停電の夜に」「見知らぬ場所」 「その名にちなんで」、どれもが素晴らしいジュ…

【書評】ローラン・ビネ「HHhH プラハ、1942年」-何とも素晴らしいこのスタイル!この物語!

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)ローラン・ビネ 高橋 啓 東京創元社 2013-06-28売り上げランキング : 4846Amazonで詳しく見る by G-Tools 素晴らしい!「HHhH」で一番スゴいのはスタイルだ。こういうスタ イルで小説が書けるとは!この物語、…

【書評】J.D.サリンジャー「フラニーとズーイ」

◇ありったけの言葉で妹を救おうとする兄の姿が心を打つ。 フラニーとズーイ (新潮文庫)サリンジャー 村上 春樹 新潮社 2014-02-28売り上げランキング : 4746Amazonで詳しく見る by G-Tools 村上春樹訳の「フラニーとズーイ」。初めてではない。以前、野崎孝…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「シャドウ・ストーカー」-ディーヴァーの小説に外れなし!

シャドウ・ストーカージェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 文藝春秋 2013-10-15売り上げランキング : 27680Amazonで詳しく見る by G-Tools 尋問とボディランゲージ分析の天才キャサリン・ダンスを主人公にした 物語もこの「シャドウ・ストーカー」で3冊…

【書評】スティーヴン・キング「11/22/63 上下」-これはまちがいなくタイムトラベル小説の傑作だ!

11/22/63 上スティーヴン キング 11/22/63 下スティーヴン キング ○上巻読了時点でプロット等を書いたので、未読の人はまずこちらを いやぁ、よかった。時間はたっぷりとかかったが、たっぷりとおもし ろかった。そして、あのラスト!ここにたどり着いて本当…

【書評】デヴィッド・カリ×セルジュ・ブロック「ボクの穴、彼の穴。」-シンプルな設定で描かれる戦争の悲劇

ボクの穴、彼の穴。デヴィッド・カリ セルジュ・ブロック 松尾 スズキ 千倉書房 2008-12-04売り上げランキング : 478676Amazonで詳しく見る by G-Tools 松尾スズキが翻訳しているので興味を持って読んでみた。そういえば これ、朝日新聞で俵万智さんが小さな…

【書評】スティーブン・キング「11/22/63 上」-ケネディ暗殺を巡る物語、すでに傑作の予感…

11/22/63 上スティーヴン キング Stephen King 文藝春秋 2013-09-13売り上げランキング : 4664Amazonで詳しく見る by G-Tools と言ってもまだ上巻が終わったところ。長いっ!で、このタイトル、 何のことだか気になりますよね?実は1963年11月22日、…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「バーニング・ワイヤー」-作者の底力を感じる圧巻のラスト!

バーニング・ワイヤージェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 文藝春秋 2012-10-11売り上げランキング : 6273Amazonで詳しく見る by G-Tools ニューヨーク市警科学捜査顧問リンカーン・ライムを主人公にしたシ リーズの最新作。ジェフリー・ディーヴァーの…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「追撃の森」-逃げる2人に追う2人、ディーヴァーの新たな挑戦!

追撃の森 (文春文庫)ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 文藝春秋 2012-06-08売り上げランキング : 3017Amazonで詳しく見る by G-Tools リンカーン・ライムシリーズなどで有名なジェフリー・ディーヴァー、 僕も好きで読んでいるが、これはシリーズ物で…

【書評】リュドミラ・ウリツカヤ「女が嘘をつくとき」-物語がガラリと裏返るラストが見事!

女が嘘をつくとき (新潮クレスト・ブックス)リュドミラ ウリツカヤ 沼野 恭子 新潮社 2012-05-31売り上げランキング : 1883Amazonで詳しく見る by G-Tools ロシアで最も人気のある女流作家リュドミラ・ウリツカヤ。このブロ グでも「ソーネチカ」を紹介して…

【書評】ジョナサン・サフラン・フォア「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」-9.11で父を亡くした少年は希望を見いだせるのか

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いジョナサン・サフラン・フォア 近藤 隆文 NHK出版 2011-07-26売り上げランキング : 72523Amazonで詳しく見る by G-Tools 映画にもなったので、この本のことを知っている人も多いだろう。主 人公の少年が9.11同時多…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「007 白紙委任状」-大満足のおもしろさ!ディーヴァー×007

007 白紙委任状ジェフリー・ディーヴァー 池田 真紀子 文藝春秋 2011-10-13売り上げランキング : 2044Amazonで詳しく見る by G-Tools リンカーン・ライムシリーズなどの大人気作家ジェフリー・ディーヴ ァー、彼がジェームズ・ボンドを書いた、となったら…

【書評】デイヴィッド・ペニオフ「卵をめぐる祖父の戦争」-若さの輝きとたくましさを描いて見事な小説!

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)デイヴィッド・ベニオフ 田口俊樹 早川書房 2010-08-06売り上げランキング : 15975Amazonで詳しく見る by G-Tools 著者の祖父の話、という形で綴られる物語。ハヤカワのポケミスから 出ているので…

【書評】ミランダ・ジュライ「いちばんここに似合う人」-ヘンだけど現実と地続きの物語たち

いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)ミランダ・ジュライ 岸本佐知子 新潮社 2010-08-31売り上げランキング : 2921Amazonで詳しく見る by G-Tools 読み終わったら「卒業」のラストのダスティン・ホフマンみたいに叫 びたくなった。「ミランダぁ…

【書評】ジュンパ・ラヒリ「その名にちなんで」-一家の過去、現在、未来がすべて見えてくるような語りの優しさ

その名にちなんで (新潮文庫)ジュンパ ラヒリ Jhumpa Lahiri 新潮社 2007-10売り上げランキング : 213056Amazonで詳しく見る by G-Tools 「停電の夜に」という短編集で新人ながらピュリツァー賞を取ったイ ンド系の女性作家ジュンパ・ラヒリ。このブログでは…

【書評】リディア・デイヴィス「話の終わり」-この奇妙さ!このおもしろさ!う〜ん、スゴい

話の終わりリディア・デイヴィス 岸本 佐知子 作品社 2010-11-30売り上げランキング : 86486Amazonで詳しく見る by G-Tools 「アメリカ文学の静かな巨人」ともいわれるリディア・デイヴィスの 唯一の長編小説「話の終わり」。これは自分の元から去っていった…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「ロードサイド・クロス」-彼の小説には「深読みする愉しさ」がある!

ロードサイド・クロスジェフリー・ディーヴァー 池田 真紀子 文藝春秋 2010-10-28売り上げランキング : 2366Amazonで詳しく見る by G-Tools ミステリーベスト10の常連ジェフリー・ディーヴァーの最新作「ロー ドサイド・クロス」を読んだ。人間ウソ発見器と…

【書評】バーナード・マラマッド「レンブラントの帽子」-人間というもののおかしさや哀しさを見事に浮き彫りに

レンブラントの帽子夏葉社 2010-05売り上げランキング : 68128Amazonで詳しく見る by G-Tools 1960年代から70年代なかばにかけて日本でも翻訳本が多く出されて いたバーナード・マラマッド、彼の代表的短編集の中から3編を選び、 吉祥寺の小さな出版社夏葉…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「ウォッチメイカー」-このスピード感とエンターティメント性は彼ならでは

ウォッチメイカー〈上〉 (文春文庫)ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 文藝春秋 2010-11-10売り上げランキング : 2736Amazonで詳しく見る by G-Tools ウォッチメイカー〈下〉 (文春文庫)ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 文藝春秋 2010-11-10売…

【書評】ジェフリー・ディーヴァー「スリーピング・ドール」-犯人と人間ウソ発見器、どちらの造形も素晴らしい

スリーピング・ドールジェフリー ディーヴァー 池田 真紀子 文藝春秋 2008-10-10売り上げランキング : 50640おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools リンカーン・ライムシリーズで大人気のジェフリー・ディーヴァー。 この作品は週刊文春や「このミス」…

【書評】ローラ・ヒレンブランド「シービスケット」-こまやかな描写とドラマチックな構成が見事!

シービスケット―あるアメリカ競走馬の伝説ローラ ヒレンブランド Laura Hillenbrand 世界恐慌の時代、アメリカにルーズベルト大統領よりヒットラーより クラーク・ゲーブルよりマスコミをにぎわした馬がいた、それがシービ スケット。といってもこの馬、初め…

【書評】E・アニー・プルー「シッピング・ニュース」-登場人物のキャラクターと厳しい自然を活写する作者の筆力が魅力

シッピング・ニュース (集英社文庫)E・アニー・プルー 上岡 伸雄 集英社 2002-02-20売り上げランキング : 458188おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ラッセ・ハルストレム監督が2001年に映画化した「シッピング・ニュ ース」、いや、ショッピングじ…

【書評】カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」-「世界名作文学全集」に入る驚くべきレベルの完成度の高さ

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)土屋政雄 早川書房 2008-08-22売り上げランキング : 8266おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 解説で柴田元幸氏がこの小説は「細部まで抑制が利いていて、入念に 構成されていて、かつ我々を仰天させてくれる、…