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【スポーツ/感想】糸井重里×イチロー「イチローに糸井重里が聞く」-この対談がおもしろくないわけない!!

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 これは2004年に「ぴあ」から出た「キャッチボール ICHIRO meetsyou」を改題し文庫化したもの。民放BSデジタル放送5局の共同特別番組という形で行われた公開対談を活字化しているのだが、6年前では実際BSで見た人も少ないはずでかなり貴重な一冊といえる。しかも、野球好きの糸井重里さんとのトークなのだから、イチローファンならずともぜひ読んでみたいと思うだろう。公開対談というのもおもしろく、03年シーズンにイチローが打った安打数と同じ212人のファンの前で対談は行われ、ファンからの質問にもいろいろと応えている。

 

 ここで対談の内容については触れないが、イチローの話はすこぶるおもしろい。巻末に「6年後に、イチローさんへ」というタイトルで文庫化にあたって書かれた糸井さんからの手紙がついている。この手紙の中で糸井さんは「野球をしてないイチローさんの、野球をしているイチローさん以上の大きさに、とても興味を持つようになりました」と書いている。「野球をしていない「イチロー」は、それはとても魅力的で柔らかないいやつでした」とも。

 

 そうそう、この対談を読んでいると直接対談した糸井さんでなくても、まさにそういう気持ちになってくる。イチローという人は、野球について語っていても、それは人生について語っている。自分について語っていても、それは人間について語っている。だから彼の話はいつまでも心に残るのだ。

 

 望むらくはもう一度この対談を、という気持ちが僕にはある。糸井さんもイチローも今が一番充実している時。また深くおもしろい話が聞けるのではないか。待っています!!!!

 

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