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【書評】桐野夏生「OUT」-アウトな女たちのアウトな物語にどっぷり!







OUT 上  講談社文庫 き 32-3 OUT 上 講談社文庫 き 32-3
桐野 夏生

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OUT 下  講談社文庫 き 32-4 OUT 下 講談社文庫 き 32-4
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 98年度「このミス」の国内1位をはじめ、もう評価が定まった作品なので読んでる人はとっくに読んでる。ドラマ(99)になり、舞台(00)になり、映画(02)にもなったミステリーの傑作、とにかくこの話はすごい。未読の人はぜひ!!

 

 深夜の弁当工場で働く4人の女。1億総中流なんて言葉をあざ笑うかのように、作者はこの女たちの空虚な日常と心の闇を描いていく。そして、彼女たちのどうしようもない思いが決壊したように起こる夫殺しと死体解体。女の1人が夫を殺してしまい、仲間がその死体をバラバラにし、ポリ袋に入れて生ゴミとして始末する。しかし、これはあくまで物語の発端。彼女たちが警察からどう逃れるか、というような話になるのかと思っていると、まったく違っていて、ストーリーはさらにさらに魂の深部へと突き進んでいく。 

 

 話の中心になるのはリーダー格の雅子という女。彼女は第二の死体解体まで請け負い、そのことで自分が開放されていると気づくのだが、ギリギリのところで自由にはなりきれない。出口を求めてもがく雅子、そこに同じような心の闇を持つ人間が…。最後はもうむき出しの魂がゴロンゴロンと転がっているようなすごい展開になる。ここではもうミステリーとか何とかを完全に超越している。ストーリーは突っ走って突っ走って、ようやく「このラスト」にたどり着く、という感じ。桐野夏生、今も昔もこの人はかっちょ良すぎる!!

 

 

2010.8.25 東京、今年の夏は降水量も少ないらしい。平年比の30何%とか。中国地方、九州地方はもっと少ないようだ。やれやれやれ。今日も雨降りそうもないから夕方から草屋根の水まきだぁ(1時間超よ)。

 

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