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【ノンフィクション】小林信彦「テレビの黄金時代」-ここに本当のバラエティがあった!

テレビの黄金時代 (文春文庫) テレビの黄金時代 (文春文庫)
小林 信彦

文藝春秋 2005-11-10
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 作家・小林信彦にはもうひとつの顔があった。放送作家・中原弓彦。これは作者が中原弓彦として活躍していた60年代の話である。小林さん言うところの「テレビの黄金時代」とは、1962年から約10年ぐらいの間らしい。

 

 とはいっても、これは回想録ではない。それならどんなにラクだろう、と作者は言っている。昔を振り返り、あの頃はおもしろかったとかアイツはどーだったとか、勝手なことを書きなぐる、そういうことが小林信彦という人には絶対にできない。それはすべての著書がそうだ。このブログでも紹介した「おかしな男 渥美清」でも自分がその場にいて見たものについてしか彼は書いていない。憶測でいいかげんなことを書かないから、彼の本は信頼できるし、価値もあるのだ。

 

 マジメなことを書いちゃったが、ま、とにかく読んでご覧なさいよ、これ抜群におもしろいから。「夢であいましょう」「シャボン玉ホリデー」「九ちゃん!」「11PM」「ゲバゲバ90分」などなどの番組について、バラエティの立場から語り、クレイジーキャッツ、前田武彦、大橋巨泉、青島幸男、坂本九、ドリフターズ、コント55号など、まさに黄金時代の裏表のスター達を独特の視点から描く。本当に読み応えがある。

 

 そして、その中心にいるのが知る人ぞ知る日本テレビの名ディレクター井原高忠だ。この本は井原に対する小林のオマージュでもある。それにしても、小林や井原のバラエティ番組に対する愛は深い。この本を読んだ後に今のテレビを見てみると、暗澹たる気持ちになってしまう。あまりに軽い笑い、あまりに軽い芸人たち。もしもあなたがそんな笑いしか知らないなら、この本を読む価値は大いにある!

 

 

2010.11.5 尖閣ビデオ流出。誰がどこでどうしてどうなったかわからないが、こういう時代なんだなぁ、と思う。いやいやいや、まったく。

 

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