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【広告関連/書評】「土屋耕一のことばの遊び場。」-この本を読めば「言葉のめぐり」がぐんと良くなるぞ

 伊勢丹の「なぜ年齢をきくの」資生堂の「サクセス、サクセス」などを手がけ、まさにコピーライターの先達といえる土屋耕一さん。糸井重里編の「ことばの遊びと考え」、和田誠編の「回文の愉しみ」という函入り2分冊で、彼が残した「ことばの仕事」と「ことばの遊び」をまとめたのがこの本だ。これ、特に言葉に関係した仕事をしてる人にすすめたい。いや、ただ勉強になる、というのではない。この2冊を読んでなんだかんだとやってみると、血のめぐりならぬ「言葉のめぐり」がよくなるのだ。これがなんともうれしい。

 

 たとえば「回文の愉しみ」、ここには回文だけではなく「替え句」や「替え句掛け解き」「いろは文字ぐさり」「武玉川」など多彩な言葉遊びが紹介されていて、土屋さんが実演?してくれている。「替え句」はアナグラムのことね。「すいか」を入れ替えて「いかす」とか「スカイ」にする遊び。「替え句掛け解き」はただのアナグラムじゃなくて、出来たものに関連付けが必要。たとえば「田中角栄」を「高く買えない」、「耳鼻咽喉科」を「美人開口」とか。僕も作ってみた。編者である「糸井重里」は「才と至芸と」、おもしろいでしょ?もちろん、回文についても実技講座でじっくりと教えてくれる。

 

 こういうことやってるとホント言葉のめぐりがよくなってくるんだよねぇ。ふふふ。「ことばの遊びと考え方」は言葉をめぐるエッセイとコピーの話。とても役に立つ。というわけで、これ、少し高いけれどおすすめの一冊、いや二冊だ。

 

2013.6.15 やっと梅雨らしい天気になって来ましたね。西日本はヘンに暑いようだけど。読書は伊集院静「逆風に立つ」。

 

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