あ、こんなのあったんだ!と思って手にとったのがこの絵本。昨秋のテレビドラマ「ゴーイング マイ ホーム」がとてもおもしろかった映画監督の是枝裕和。これはあのドラマにも登場した森の中に住む小人クーナが主人公の物語だ。
絵は大塚いちお。NHKの「みいつけた!」のキャラクターやセット、「えいごであそぼ」のメインキャラや絵本コーナーを担当している人だ。まずはこの人の絵がいい。いろいろなタッチで描かれているのだが、それそれが違和感なくストーリーに溶け込んでいて見事だ。子どもたちは、いろんな意味でこの絵をじっくりと楽しむことができそうだ。
森の小人クーナは人間には見えないものが見える。世界は目に見えるものだけでできているのではない。これは、テレビドラマのテーマと同じだ。クーナが臆病なのは街には人間には見えない「こわいもの」がたくさんあるからだ。こういう話を子どもと一緒に読むのは楽しいな。そこで生まれる会話が有意義なのは間違いないから。
2013.7.8 梅雨が明けたと思ったら連日の猛暑日。しかも、夕方になると恐るべき雷雨。どうなる????今年の夏。読書は小川洋子「いつも彼らはどこかに」。
【書評ランキングに参加中】
ランキングに参加中。押していただけるとうれしいです。