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【絵本/感想】トーベン・クールマン 「リンドバーグ」-夢を実現しようとする思いの強さがあふれている

 さて、久々の絵本だ。作者のトーベン・クールマン、なんと大学卒業時にこの「リンドバーグ」を完成させ、これがデビュー作というから本当に素晴らしい。この人の絵には絵力がある。ニューヨーク上空を飛んでいる絵などなどなど、ずっと見ていても飽きない美しい絵がたくさんあるのだ。そして、この発想力。まぁ、力がある人は若い時から抜けているのだろうけど、まいっちゃうなぁ。

 

 「空飛ぶネズミの大冒険」という副題がついたこの絵本、ヨーロッパにある港街(ドイツのハンブルクか)が舞台。そこに住む知りたがりやの小ネズミの話だ。ある日、図書館から帰ってみると、町にいるはずの仲間のネズミたちが一匹もいない。どうやら新しいネズミ捕りが怖くて、みんな逃げちゃったらしい。それも、船に乗って遠い国へ。

 

 自分も、と考えた小ネズミだが、港には腹をすかせた猫が見張っていてどうしようもない。そこで考えた。「そうだ!空を飛んでいこう!」と。この知りたがりやのネズミはいろんな部品を集めて、試行錯誤を始める。そのプロセスの楽しいこと!

 

 そして、ついにその日がやって来る。なぜか小ネズミを敵視し、監視を続けるフクロウたちの目を盗んで彼は旅立つのだ!!いろいろやってみようとする精神や夢を実現しようとする思いの強さがこの物語にはあふれている。この人の新作出ないかなぁ、早く読みたいぞっ!

 

◯この絵本の特設ページがあります。こちら

 

  

2015.7.13 つゆなのか夏なのか、ハッキリしてくれっ。それにしても新国立競技場…。読書は窪美澄「さよなら、ニルヴァーナ」。

 

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