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【絵本/感想】ミロコマチコ「つちたち」-想像を超えた素晴らしさのミロコマチコワールド!

 これはもう読む前から絶対に傑作だと思っていた。だってミロコマチコと土だぜぇ。この組み合わせ、おもしろくないわけがない!で、ページをめくってみると。うむむむむむむむむ、これはこれは。これはもう想像を絶する、いやいや想像を超えた素晴らしさ!やっぱりスゴいよなぁ、ミロコマチコ。

 

 まず驚くのが最初の方のこのフレーズ!「くろいの ちゃいろいのきんいろの みんな つちたち」。彼女は土を一緒くたにしたりしないで、その「いろいろ」を見事に描き分けている。これはもうプリミティブとかそういうことじゃなくて、まさにミロコマチコワールドだ。

 

 さらに、土たちはちょっと湿ってる根っ子のまわりでうっとりしたり「にゅるにゅる(たぶん、みみず)」がやって来れば、ぐるんぐるんとかき混ざったり。獣や怪獣が「ずだだん ずだだん」と地表に現れれば、飛び跳ねて踊りだしたり。雪が「しん しん しん」と降り積もっていくシーンも素晴らしい。これ、読んでて大人でもたまらなくなっちゃうんだから、子供なんてうれしくてピョンピョン飛び跳ねちゃいそう。あの名作「オレときいろ」も越えた大傑作。ミロコマチコは混沌が美しい。

 

 ◯ミロコマチコのその他の本のレビューはこちら

 

 

2015.10.19 というわけで個人的には野球も終わりましたし、あとはドラフトを楽しみに。読書は絵本いろいろと村上春樹「職業としての小説家」。

 

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