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【映像化】大崎善生「聖の青春」映画化、いよいよ明日から公開!〈映画感想付き〉


 さてさて、「この世界の片隅に」はまだまだ応援しますが、こちらも注目!大崎善生「聖(さとし)の青春」が映画化され、いよいよ明日から公開されます。僕はひと足先に観たので、その感想を個人的なメルマガから引用します。

 

 東京国際映画祭のクロージングで観た。東の羽生、西の村山と呼ばれた村山聖の短い生涯を描いた物語。まず役者たちが素晴らしい!主役の聖を演じた松山ケンイチ。本人と同じように体を太めにし、気迫あふれる聖を演じきっていてちょっとスゴい。羽生を演じる東出昌大もその特徴をこまやかに写し取っている。あまり器用な人だとは思わないが、この羽生は見事!

 

 村山が羽生に勝利した夜、2人が小さな大衆食堂で語り合う場面が強く印象に残る。2人でしか見ることができない深い深い将棋の海の底、羽生は村山と一緒にそれを見たいと願う。もちろん聖の思いも同じだ。それは命がけで将棋と向き合っているプロフェショナルでなければ分からない世界。その深淵をこの映画は2人を通して垣間見させてくれる。

 

 聖は将棋と共に自らの病とも向き合いながら生きてきた。幼さない頃からのネフローゼ。27歳で発症した膀胱がん。命を削って将棋にのめりこんでいくその魂の凄まじさ。そして、彼を支える師匠の森や棋士仲間たちのさりげない優しさ。映画では将棋会館でたくさんの棋士たちが大きな部屋に何人も集まって対局している場面が何度も登場するが、聖や羽生ばかりでなく将棋に命を捧げて生きる人々の弱さやおかしさ、悲しみが描かれていて心を打たれる。

 

 「聖の青春」は、一人の若者の生を描いて本当に見事な映画!リリー・フランキー、安田顕、柄本時生など脇の役者たちも素敵だ。最初に書いた食堂の場面をラストで繰り返したのが欠点といえば欠点だが見ごたえたっぷりの秀作である。

 

 で、実はまだ原作読んでないのです。映画を観て激しく読みたくなって文庫を買いました。すぐに読めるといいのだけど…。原作は講談社文庫と角川文庫から出ているようです。

 

 

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