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【映像化】柴崎友香「寝ても覚めても」が東出昌大主演で映画に!

 野間文芸新人賞を受賞した柴崎友香の「寝ても覚めても」の映画化が決まりました。これはちょっと気になるなぁ。主演は東出昌大で一人二役に挑戦。ヒロインは「ソニー損保」のCMで人気の唐田えりか。5時間超の大作「ハッピーアワー」の濱口竜介が監督です。この映画、ロカルノ国際映画祭で主演女優4人が最優秀女優賞を受賞して話題になりましたね。「寝ても覚めても」の原作は読みました。ここに前のブログで書いた書評を再録してみますね。

 

◇緻密な風景描写に驚かされる柴崎友香「寝ても覚めても」

 この小説には驚いた。と同時にこれを初めて読む柴崎作品に選んだことを後悔した。このスタイルがこれまでもそうだったのか、それともこの作品独自のものなのかが良くわからないからだ。こんな感じでずっと書いてきた作家なのだろうか?昨年、かなり話題になっていたのであまり考えずに買ったのだけど…。

 まずスゴいのは風景描写の緻密さだ。柴崎友香はありとあらゆる手を使って(というのもヘンな言い方だが)描きたい風景を言葉にしようとしている。それは見事に成功していてリアルな風景が目の前にクッキリと浮かびあがってくる。文章と文章の間に短い一文が挿入されるのだがこれもまた効果的だ。それはまるで、シャッターを押すように文章で風景を切り取っていく。柴崎友香は視線の作家なのだろうか。

 さて、物語だが、これは朝子という女性の22歳から31歳までの「10年の恋」の話だ。彼女は大阪で麦(バク)という男に恋をする。しかし、彼が失踪し関係は途切れる。その後、東京に出てきた朝子は麦とそっくりな亮介という青年と出会い、また恋に落ちる。大阪の麦と東京の亮介。「見た目」が生み出すもの…柴崎はこういうこだわりの中で物語を紡いでゆく。亮介との出会いから話は深度を増し、不思議さもさらに増してくる。物語の終盤近くでの花見のシーンがなんとも印象的。ここは本当にいいなぁ。そして、ラストに向かって意外な展開が読者を待ち受けている。(2011.10.1記)

 

  小説の風景描写が映像でどう表現されるのか、非常に楽しみ。公開は2018年の予定。またまた長くなるのかしらん?

 

◯映画のホームページと映画化のニュースはこちら。


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