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【書評】たむらしげる「よるのおと」-青よ!青よ!青よ!青の中に音がある、その幸せよ!

 青よ!青よ!青よ!「よるのおと」の青の美しさよ。それはある夜の出来事。おじいちゃんの家にやって来た男の子が池の側を通って暖かい灯りがともる家にたどり着くまでの短い時間。いなかの町の夜のしじま。でも、耳を澄ましてみると、聞こえてくる、聞こえてくる。リリリリと虫の声が、クワックワッと蛙の声が、鹿たちがパチャパチャと水を飲む音が。さらに遠くにはシュシュッシュシュッと闇を抜けて走る機関車が…。

 

  空は青い、夜は青い、池は青い、空気は青い、青くて底抜けに美しい。でもその青は色を表すためのものではないのだ。そこにある様々な「よるのおと」を表すための青なのだ。青の中に音がひそんでいる。ページをめくるたびに聞こえる「よるのおと」!その幸せ!

 

 たむらしげるは9歳のときに芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ 水の音」の句を知り、次から次へとイメージが広がっていくという鳥肌が立つような不思議な感覚を味わったのだという。それがこの絵本の原点なのだろう。ブラボー!たむらしげる。僕もこの絵本で同じ思いを抱きましたよ。

 

 2017.7.14  もう夏ですね。どうしようもない…。今の仕事を終わりにして3連休は休みたいぞ。読書は北村薫「八月の六日間」。

 

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