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【絵本/感想】佐藤オオキ「コップってなんだっけ?」-ぜひ子供と共に。コップ一つから発想がどんどん広がる。その喜び!

 デザイナーの佐藤オオキは、NHKの「プロフェショナル 仕事の流儀」や「課外授業 ようこそ先輩」などテレビにも何度か出ているので知ってる人も多いかもしれない。彼が創り出す日用品や家具などプロダクトデザインやアートっぽい作品はどれもすごくおおもしろいし、その発想力は飛び抜けている。

 

 そんな佐藤オオキが作った初めての絵本がこれ。何といってもシンプルなのがいい。ヘンに凝っていないから分かりやすい。まずは、コップにコーヒーとミルクを入れてカフェオレを作るところから始まる。でもでも、スプーンがない。さて、どうする?どうしたら混ぜられる?いろいろな案が提示されるのだが、そこからもう「お~っ!」と思ってしまう。

 

 これは一言でいうならば「発想の広げ方絵本」。何でもない一個のコップからでも、とんでもなくアイデアが広がっていく。その喜び!オオキさんが最後の「お父さん、お母さんへのメッセージ」でこんなことを言っている。

 

コップのような身のまわりにあるさりげないものでも、「目線」次第で無限に進化させることができるんです。

 

コップを見て、「これはふつうのコップだな」と思った瞬間に、アイデアは浮かばなくなります。

 

読んでいただくことで、日常を優しく疑い、そこから新たな発想を促す「デザイン目線」が身につくように考えました。

 

お子様が思いついた変なアイデアもどんどん歓迎してあげてください。だって、目線は「人と違う」ことが正解なのですから。

 

  日常を優しく疑い、っていうのがいいなぁ。というわけで、この絵本を子供たちと見ながら、いろいろアシストしてあげたらすごく楽しいだろうなぁ。まぁ、彼らのヤワラカ頭に大人がかなうわけもなく、お父さん、お母さんはすぐについていけなくなっちゃうかもしれないけれど。

 

◯佐藤さんのホームページ、彼の作品もいろいろ載っています。


 

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