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【絵本/感想】ヨシタケシンスケ「おしっこちょっぴりもれたろう」-な、なんてこと聞くんだ、もれたろう!!!

 このテーマでヨシタケシンスケなのだから、おもしろくないわけがない。問題はどうおもしろいか、だ。フツーだったらこういう話だとお母さんとの攻防になるだろう。しかし、しかし、しかし、この本でお母さんは最初と最後にしか登場しない。あくまで脇役でしかない。

 

 じゃあ誰が出るんだ、というと街行く人々だ。「おしっこをするまえかしたあとに、いつもちょっぴりもれちゃう」主人公のもれたろうは、いつもお母さんに怒られてしまう。そこでハタと思いついたのだ。

 

ぼくみたいに じつはもれたろうで

こまっているひとは ほかにもいるんじゃ

ないかな?

 

  と。で、おじさんに質問すると「なんだキミは。しつれいな。」と真顔で怒られ、ついには困った顔した女の子にまで「ねぇ、キミ、もしかしてもれたろう?」って、聞いちゃう。な、な、な、な、なんと失礼なっ!あまりのことに、え〜〜〜〜〜〜〜〜っ、とのけぞったら、返ってきた答えは…。ふふふふふ。

 

 質問攻勢はまだまだ続く。まだまだ続いて、意外な答えがどんどん帰ってきて。そうか、そうか、こーゆー展開になっちゃうのね!!さすがだわ、ヨシタケシンスケ!

 

 ラストも見事にピタリと決まって、いやいやさすがのおもしろさ。ちょっぴりもれてよかった、よかった!!!!

 

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2018.7.12 西日本豪雨、厳しい暑さやひどいホコリで被災者の健康状況も心配。政府の対応も今一つという感じがする。読書は白尾悠「いまは、空しか見えない」。

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