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【文学賞】野間文芸賞は橋本治「草薙の剣」。新人賞に乗代雄介「本物の読書家」、金子薫「双子は驢馬に跨がって」

 講談社の「野間賞」、第71回の各賞受賞者が決まりました。野間文芸賞は橋本治さんの「草薙の剣」。今年3月に新潮社から出た小説です。橋本さんの本、昔はよく読んだけどなぁ。今はちょっとご無沙汰しています。どんなストーリーなのかアマゾンから引用してみますね。

 

なんで僕はこんなところにいるんだろう? 日本人の心の百年を辿る壮大な長篇小説。62歳から12歳まで、10歳ずつ年の違う6人の男たちを主人公に、その父母や祖父母まで遡るそれぞれの人生を描いて、敗戦、高度経済成長、オイルショック、昭和の終焉、バブル崩壊、二つの大震災を生きた日本人の軌跡を辿る。戦後日本の行き着いた先である現代のありようを根底から問い直す、畢生の長篇小説。作家デビュー40周年記念作品。

 

 ふむふむ、これはちょっとおもしろそう。橋本さん久々の受賞じゃないかなぁ。パチパチパチ!!!

 

  野間文芸新人賞は乗代雄介さん「本物の読書家」と金子薫さん「双子は驢馬に跨がって」の2作が選ばれました。こちらもパチパチパチ!どちらもちょっと話題になった作品ですね。「本物の読書家」の内容は以下の通り。

 

老人ホームに向かう独り身の大叔父に同行しての数時間の旅。大叔父には川端康成からの手紙を持っているという噂があった。同じ車両に乗り合わせた謎の男に、私の心は掻き乱されていく。大変な読書家らしい男にのせられ、大叔父が明かした驚くべき秘密とは。―「本物の読書家」。なりゆきで入った「先生」のゼミで、私は美少女・間村季那と知り合う。サリンジャー、フローベール、宮沢賢治らを巡る先生の文学講義、季那との関係、そして先生には奇妙な噂が…。たくらみに満ちた引用のコラージュとストーリーが交錯する傑作。―「未熟な同感者」。

 

 ううむ、これは読書好きにはちょっと気になる内容ですね。「双子は驢馬に跨がって」はこんな感じ。

 

いつ何処ともしれぬ森の中のペンション―。オーナーなる人物に監禁された父と子は、双子が驢馬に乗って助けにくるのを信じて待ち続けていた。双子が辿るであろう道のりを地図に描き物語を紡ぎあげ、時に囲碁を打ちながら、父子はこの不条理の中、辛うじて精神の均衡を保っていた。いっぽう生まれつき旅と救済を宿命づけられた双子の少年少女は、驢馬ナカタニを得て旅立つが、行く先々で寄り道ばかり。畜獣の如く蹂躙されている人々がいるという噂を聞きつけ、二人は意気揚々と救出に向かうが―一通の手紙が二つの世界を繋ぐ時、眩い真実が顕れる。

 

 「アメトーーク!」で光浦靖子さんが紹介してブレイクしたんですね。これもまたちょっと変わった話で心惹かれます。

 

 

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