さて、出る本。まずは上橋菜穂子「鹿の王 水底の橋」(3/27)出ます。2015年の本屋大賞受賞作「鹿の王」の続編。前作を読んでいるのでこれはすごく楽しみ。「精霊の守り人」などの上橋ワールドをさらにディープにしたような物語。またホッサルたちに会えるのか。未読の人は前作からぜひ!「鹿の王」は文庫になっています。
◯前作「鹿の王」の僕の書評はこちら
続きを読む
さて、出る本。まずは上橋菜穂子「鹿の王 水底の橋」(3/27)出ます。2015年の本屋大賞受賞作「鹿の王」の続編。前作を読んでいるのでこれはすごく楽しみ。「精霊の守り人」などの上橋ワールドをさらにディープにしたような物語。またホッサルたちに会えるのか。未読の人は前作からぜひ!「鹿の王」は文庫になっています。
◯前作「鹿の王」の僕の書評はこちら
続きを読む
五十嵐大介のコミック「海獣の子供」がアニメ化され、6月7日に全国公開されることが決まった。これはうれしいなぁ。原作は全5巻で僕は読んでいるのだけど、まずは五十嵐の絵に圧倒された。ジュゴンに育てられた海と空の兄弟、彼らを見守るジムとアングラード。そして、琉花という少女。なかなかディープな話でちゃんと理解できたのかどうかさえ疑問だけど、その物語は強く印象に残っている。
続きを読む
この物語はおもしろいなぁ。おもしろいのだけど感想を書く段になるとその魅力を説明するのがなかなか難しい。ううむ。
これは2010年から2022年までのある夫婦の物語だ。厳密にいうと2人は途中で離婚してしまうので男女の物語、と言った方がいいのかも知れない。男は高之、女は沙和子。冒頭の岡山の旅、2人は些細なことで喧嘩して別行動になってしまう。これは良くあることのようで、その後合流して土地の居酒屋で飲んでいたりする。このエピソードに代表されるように「夢も見ずに眠った。」で描かれる夫婦の関係はとてもリアルで共感を覚える。
最初の岡山の旅から1年後、沙和子の札幌への異動が決まり、単身赴任することになる。婿養子である高之は地元熊谷に残り、義父義母との暮らしが始まる。その後、久しぶりに会った大津で彼の鬱がわかり、互いの気持ちのズレから2人は離婚してしまう。
続きを読むさて出る本。木皿泉「カゲロボ」(3/22)出ます。「昨夜のカレー、明日のパン」「さざなみのよる 」に続く3冊目の小説。脚本はもちろんだけど木皿泉は小説もいい。「さざなみのよる 」は僕の昨年のマイベストです。「カゲロボ」の内容をAmazonから引用してみますね。
今日も、誰かがささやく。「あいつがカゲロボらしいよ――」。いつも、誰かに見られている……。最初は他愛のない都市伝説の筈だった。しかし、イジメに遭う中学生、周囲から認知症を疑われる老人、ホスピスに入った患者、殺人を犯そうとする中年女性など、人生の危機に面した彼らの前に、突然現れた「それ」が語ったことは。いま最注目の作家が描いた、救いをめぐる傑作。
ううむ、これはもう間違いなく木皿泉ワールド!期待度大!買います。おぉ、表紙がかわいいっ!!
続きを読む
いやいやいやいや、これはすごいなぁ。すごすぎる。こんとん、って元々は中国の神話に出て来る怪物のことで、この絵本で語られる通りの話があるらしい。さらに後半部の帝が訪れる話はあの「荘子」の中で語られているという。こういう話が生まれちゃう昔々の中国が、まずすごい。そして、その話を独特の文体で新たな物語に仕立て上げた夢枕獏がすごい。
さらにさらに、こんとんという怪物を具現化し、物語にキュートな絵をつけた松本大洋もすごい。すごい×すごい×すごいで、一体どれぐらいすごいのかわからなくなっちゃう。で、「こんとん」ってどんな話?「こんとん」って何?
うむ、こんとんについては実はあまりよく分かっていない。犬のような姿で長い毛が生えてる、ってことも、目も耳も鼻も口もない、ってことも…ほんとなんだかどうなんだか。ただ一つ確かなことは
こんとんのやつ
いつも 空を みて
笑っているんだなあ。
それだけ。で、このこんとんのところに南の海の帝と北の海の帝がやってきて、ね。
続きを読む
というわけで、文化放送ラジオCMコンテストのグランプリも昨年末の出来事。賞金もしっかりいただいたし、もう過去の栄光?は忘れてしまいたい、と思う今日この頃ですが、なんとあの「公募ガイド」から「受賞のコトバ」コーナーへの原稿を依頼されました。発売中の4月号に写真&受賞作品付きで掲載されているので、よかったら読んでみてください。29ページです。え〜っと僕の場合、ハウツーみたいなことは書けないので、あくまで「受賞のコトバ」です。
続きを読む
さてさて、出た雑誌。2月に出たものですが「&Premium4月号」、特集は「心に響く言葉、との出会い。」。石田ゆり子、野木亜紀子、木皿泉、坂元裕二などなど気になる人々が登場しています。これは読まなくちゃ!
出る本。小林信彦「生還」(3/15)出ます。2年前の4月に脳梗塞で倒れた84歳の小林さん。その生還の記録です。これはもう買います。楽しみ、と言ったら失礼なのかもしれないけど、彼の頭の中でこの出来事がどう受け止められ、どう表現されるのか。独特の文体、独特の思考で語られる「生と死」。読み応えがありそうです。
続きを読む