また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2019.7/1週)

 今週は出た本3冊。まずは「ざんねんないきもの事典」「続ざんねんないきもの事典」「続々ざんねんないきもの事典」に続くシリーズ4冊目「もっとざんねんないきもの事典」、出てました。ざんねんシリーズ、おもしろいですよね。ずっと読んでいる人は読み逃しなく!

 

 で、このシリーズを監修していてテレビでもおなじみの今泉忠明さんが同じく監修した、これも出ています。おぉぉぉぉぉ!

 

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【絵本/感想】ショーン・タン「セミ」-ショーン・タンが送り続ける社会の片隅で生きている人々へのエール!

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 ちひろ美術館・東京での展覧会もすごくよかったショーン・タンの最新作。帯と裏表紙にこんな言葉がある。

 

セミ おはなし する。

よい おはなし。かんたんな おはなし。

ニンゲンにも わかる おはなし。

トゥク トゥク トゥク!

 

 翻訳は岸本佐知子。この「トゥク トゥク トゥク!」はセミの鳴き声なのだろうか?本文でも文章の最後はこのフレーズで終わっている。岸本訳はリズミカルで、そのリズミカルさがなぜかもの悲しい。

 

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【BOOK NEWS】世界十数ヵ国で翻訳決定!川上未映子の注目作「夏物語」、cakesで第一部を全文公開

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 この「夏物語」という小説、なんと世界十数ヵ国での翻訳がすでに決まっているらしい。こういうのはどういった経緯で決定するんでしょうね?そう書いてあると、なんだかすごいんじゃないか、と思ったりもするのだけど。

 

 で、どういう物語なのか、ちょっと長いですが文藝春秋のページから作品紹介の文章を引用してみました。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2019.6/5週)

 前作「トリニティ」が直木賞にもノミネートされた窪美澄、新作「いるいないみらい」(6/28)出ます。5つの物語からなる短編集。タイトル、いいなぁ。読む!

 

 三島由紀夫賞受賞作「いかれころ 」(6/27)も出ます。三島賞の選考委員の評価、すごく高かったですよね。内容とはちょっとイメージが違うこの表紙、どうなんだろう?というわけで、アマゾンの内容紹介を引用しておきます。

 

「ほんま私は、いかれころや」河内弁で「完膚なきまでやられた」のは誰か――。南大阪のある一族に持ち上がった縁談を軸に、牧歌的な田舎の暮らし、不安定でわがままな母を甘やかす本家の祖父母、学生運動をしていた婿養子の父、精神を病んだ叔母、因襲に縛られた親戚たちの姿などを幼女の視点から鮮やかに描く。新人らしからぬ圧倒的力量を選考委員が絶賛した三島由紀夫賞受賞作にして新潮新人賞ダブル受賞のデビュー作。

 

 

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【映像化】「この世界の片隅に」NHKで地上波初放送決定!さらにNHKスペシャルで特別番組も

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 「この世界の片隅に」、初めての地上波放送はなんとNHK!8月3日土曜日の21時から23時6分までの放送になりました。ううむ、8月のNHKは毎年「戦争」「不戦」をテーマにした番組が多いので、そのラインナップの一つだと思います。いずれにしても大きな話題になったこのアニメをNHKで、しかも地上波初として放送するのはとても大きな意味があるんじゃないかなぁ。観る人も多そう!!僕は劇場でも観たし、すでに録画したものがあるけれど、また観ちゃいそう。あ、のんさんも声でNHKに戻ってきますね。パチパチパチ!

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2019.6/4週)

 出る本。小川洋子・堀江敏幸「あとは切手を、一枚貼るだけ」(6/19)出ます。これ、情報が少ないのでよく分かりませんが、アマゾンの紹介を読むととても気になる内容。なんてったって、小川洋子×堀江敏幸ですからね。期待度大!

 

きみはなぜ、まぶたを閉じて生きると決めたの――

かつて愛し合い、今は離ればなれに生きる「私」と「ぼく」。
二人を隔てた、取りかえしのつかない出来事とは。
消えた産着、優しいじゃんけん、湖上の会話……
十四通の手紙に編み込まれた哀しい秘密に
どこであなたは気づくでしょうか。
小川洋子と堀江敏幸が仕掛ける、胸を震わす物語。

 

 ヨシタケシンスケ「ころべばいいのに」(6/19)も出ます。「りんごかもしれない」「ぼくのニセモノをつくるには」「このあとどうしちゃおう」に続く、ブロンズ新社の発想絵本シリーズ第4弾!いやぁ、このタイトルいいなぁ。テーマは「イヤな気持ち」のようですよ。もちろん読む!

 

◯プロモーションビデオもできました!

 

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【文学賞】第161回芥川賞・直木賞(令和元年上半期)候補作、発表!直木賞は候補者全員が女性!さて選ばれるのは?

 発表されましたね、今年上半期の芥川賞、直木賞候補作。早速、芥川賞から。おっ、またまた古市さん!!

 

【芥川賞候補】

 

◯今村夏子「むらさきのスカートの女」(小説トリッパー春号)

◯高山羽根子「カム・ギャザー・ラウンド・ピープル」(すばる5月号)

◯古市憲寿「百の夜は跳ねて」(新潮6月号)

◯古川真人「ラッコの家」(文学界1月号)

 

 発売されているのは今村さんの作品のみ。古市さんの小説は6月27日発売予定です。彼と高山さんは連続ノミネート!古市さん、前作は読まなかったけれど、どうなのかな?今村さんと古川さんは3回目のノミネート。李さんは台湾生まれで日本在住、初めての候補です。ううむ、今村、高山のW受賞????

 

  直木賞候補は6作で、全員女性というのがすでに話題にもなっています。まぁ、おもしろい物語は今、女性が書いているってことです。男性の皆さんも彼女たちの小説をもっと読んだ方がいいぞ。

 

【直木賞候補】

 

◯朝倉かすみ「平場の月」

◯大島真寿美「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」

◯窪美澄「トリニティ」

 
◯澤田瞳子「落花」
◯原田マハ「美しき愚かものたちのタブロー」

◯柚木麻子「マジカルグランマ」

 朝倉さんの「平場の月」は山本周五郎賞受賞作。澤田さんは時代小説の新鋭ですが、大島さんの候補作も彼女にとっては初めての時代小説、これはちょっと気になります。柚木さんはノミネート5回目、ううむ。とはいえ、僕にとっては前回もノミネートされた窪美澄さんとアート小説では敵なしの原田マハさん、全作読んでいる2人をやっぱり応援したい。特に窪さんの「トリニティ」はいま読んでるところでイチ推し!選考会は7月17日に行われます。

 

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