また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!ブレイディみかこと村上春樹、ビッグな2つのエッセイ!「BRUTUS」最新号はコミック特集(2020.6/1週)

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  さて、今週はビッグな2冊、どちらもエッセイです。まずは「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が大ヒットしたブレイディみかこさんの新作エッセイ「ワイルドサイドをほっつき歩け:ハマータウンのおっさんたち」(6/3)出ます。詳しくは発売決定時に書いたのでそれを読んで欲しいのですが、「人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎてメンマのようになった」イギリスのおっさん&おばさんたちの話です。ううむ、これもおもしろそう。読もっと!で、これに息子は出てくるのかな??

 

◯詳しくはこちらを!

◯「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の僕の感想はこちら

 

  もう一冊は村上春樹のエッセイ「村上T 僕の愛したTシャツたち」(6/4)出ます。雑誌「ポパイ」に連載されてたやつですね。アマゾンの紹介文を引用してみます。

村上春樹の
つい集まってしまったTシャツが
本になりました!

僕が人生においておこなったあらゆる投資の中で、それは間違いなく最良のものだったと言えるだろう。――「まえがき」より。

『ポパイ』連載のエッセイが一冊になりました!
ロックT /レコード系/マラソン完走Tシャツ/企業もの/ビール関係/ノヴェルティ……。村上春樹の段ボール箱で積み上がった膨大なTシャツコレクションをもとに、Tシャツをめぐる18篇のエピソードと108枚のお気に入りTシャツを掲載。また村上春樹と野村訓市によるTシャツにまつわるスペシャルインタビューも収録。写真:戎康友

 うむうむうむ、表紙もいいなぁ。村上春樹らしい比喩やウイットも満載かしらん?これも僕は読みます。

 

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【エッセイ/書評】村上春樹「猫を棄てる-父親について語るとき」-これは戦争で人生を狂わされた一人の男の話

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 「猫を棄てる」というタイトルに違和感があった。父親の戦争体験の話だと聞いていたからだ。2つの猫の話に挟まれて父親のことが語られる。この構成がいかにも村上春樹らしい。最初の猫は棄てられたのだが棄てに行った村上父子よりも先に家に戻って来る。これは幼い頃、口減らしで養子に出された父親の話とリンクしている。最後の白い小さな飼い猫はするすると松の木に上ったまま降りて来なかった。この本には村上エッセイの魅力である上質なウイットや心踊る比喩はまったく存在しない。テーマがテーマということだとは思うが、2つの猫のエピソードが多少なりともそれを和らげている、ということは言えるだろう。うがった見方をするならば、猫で「壁抜け」?「猫抜け」?くぐり抜けなければ話せないことだってあるのだ。

 

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【絵本】中村倫也・原作、杏・絵「つきのくらしは」絵本動画公開。アフレコに中村ほか木村佳乃、佐々木希、尾上菊之助が参加!

 おぉ、絵本動画!YouTubeで早速見てみました。中村倫也さん、多才ですよね。動物の知識もスゴイし、同じくYouTubeの「中村さんちの自宅から」では料理も披露しているし。で、「つきのくらしは」、一瞬コロナ後を描いた「つぎのくらしは」と錯覚したけど違った。ウサギが出てくる月の話です。キャストは次の通り。

「つきのくらしは」

原作:中村倫也絵:杏

声の出演

カニ:木村佳乃ウサギ:中村倫也女の子:佐々木希語り:尾上菊之助

 

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【コミック】矢部太郎、「小説新潮」連載の新作漫画「ぼくのお父さん」第1回、「Book Bang」で読めます!

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©︎新潮社


 「大家さんと僕」シリーズで漫画家としても大人気になった矢部太郎。「小説新潮」で新作の連載が始まりました。タイトルは「ぼくのお父さん」。本の総合サイトである「Book Bang」でもこの連載が見られるようになりました。うれしい!!矢部さんのお父さんは絵本作家のやべみつのりさん。同じく「Book Bang」のインタビューで矢部さんはお父さんについてこんなことを言ってます。

――矢部さんから見たお父さんはどんな方ですか?

「変わった人」でしょうか。子どもの頃から、うちのお父さんはよそのお父さんとはちょっと違ってて「変わってる」と思っていました。大人になって改めて、人としても「変わってる」と思います。でも僕にはお父さんが「変わってる」のか、それ以外の世界が「変わってる」のかわからないところがあります。あと普通ってなんなのかとか。そんな気持ちを描きたいなと思っています。

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!「小説版 韓国・フェミニズム・日本」、宮部みゆきの新シリーズ、雑誌「SWITCH」最新号にも注目(2020.5/5週)

  さて、出る本。「小説版 韓国・フェミニズム・日本」(5/26)出ます。3刷までいった雑誌「文藝」2019年秋季号。「完全版」という単行本も出ていますが、単行本化の第2弾は「小説版」。ベストセラーになった「82年生まれ、キム・ジヨン」のチョ・ナムジュの初邦訳作の「離婚の妖精」や日本初紹介の覆面SF作家デュナの傑作短篇、松田育子の書き下ろし小説なども加えた注目の一冊です。ううむ、これは読みたいぞ。表紙もいいな。

 

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◯「完全版 韓国・フェミニズム・日本」はこちら

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 宮部みゆき待望の新シリーズ「きたきた捕物帖」(5/29)出ます。帯に「私がずっと書きたかった捕物帖です」というコメントが!宮部さん、岡本綺堂の「半七捕物帳」がお好きでしたが、ああいう感じなのでしょうか?アマゾンの紹介文、ちょっと長いけれど引用します。

宮部みゆき、久々の新シリーズ始動! 謎解き×怪異×人情が味わえて、著者が「生涯、書き続けたい」という捕物帖であり、宮部ワールドの要となるシリーズだ。
舞台は江戸深川。いまだ下っ端で、岡っ引きの見習いでしかない北一(16歳)は、亡くなった千吉親分の本業だった文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で生計を立てている。やがて自前の文庫をつくり、売ることができる日を夢見て……。
本書は、ちょっと気弱な主人公・北一が、やがて相棒となる喜多次と出逢い、親分のおかみさんや周りの人たちの協力を得て、事件や不思議な出来事を解き明かしつつ、成長していく物語。
北一が住んでいるのは、『桜ほうさら』の主人公・笙之介が住んでいた富勘長屋。さらに『<完本>初ものがたり』に登場する謎の稲荷寿司屋の正体も明らかになるなど、宮部ファンにとってはたまらない仕掛けが散りばめられているのだ。
今の社会に漂う閉塞感を吹き飛ばしてくれる、痛快で読み応えのある時代ミステリー。

 いやぁ、他の小説ともリンクしてるんだ。これは楽しみ。ううむ、ここに来てなんだか読みたい本が増えてきたぞ。

 

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【ドラマ】WOWOWで無料配信!リモート制作の連続ショートドラマ「2020年 五月の恋」。吉田羊×大泉洋×脚本・岡田惠和!!

 というわけで、リモートドラマ大流行り!先日紹介した坂元裕二脚本ドラマも気になりますが、こちらも「ひよっこ」「最後から二番目の恋」などの岡田惠和脚本なのですごく楽しみ!主演は大河「真田丸」で夫婦役を演じた吉田羊と大泉洋の羊×洋コンビ。

 

 WOWOWですが、うれしいことに無料配信!5月28日21時から下記リンクしたYouTubeのWOWOW公式チャンネルとWOWOWメンバーズオンデマンドで楽しめます。WOWOWプライム(BSチャンネル)でも6月2日23時45分から4夜連続。こちらも連日無料放送です。10分×4回!ストーリーをWOWOWの紹介ページから引用します。

 

<ストーリー>
2020年5月の東京。大手スーパーマーケットに勤め、都心店舗の売り場を任されているユキコ(吉田羊)は独身バツイチ女性。在宅勤務で慣れないリモートワークに奮闘する中堅の設計会社に勤める営業マン、モトオ(大泉洋)も同じく独身バツイチ男性。実はこの2人、4年ほど前に離婚をした元夫婦。あれから連絡を取り合ってなかった2人だが、ひょんなことからモトオはユキコに間違い電話をしてしまう。元旦那からの久しぶりの電話に渋々出るユキコだが…。

 

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【BOOK NEWS】朝日新聞夕刊連載小説、次は柴田元幸新訳の「ガリバー旅行記」6月12日スタート!

 ううむ、柴田さん訳の「ガリバー旅行記」、気になるぞ。朝日新聞の告知をまずは一部引用してみます。

 「ガリバー旅行記」はアイルランド生まれの作家・ジャーナリストのジョナサン・スウィフト(1667~1745)が著した冒険小説。社会風刺や異文化との出会いといった現代的なテーマを内包し、子どもから大人まで広く知られた名作を現代的な読みやすい訳でよみがえらせます。

  スウィフトの「ガリバー旅行記」、多くの人が絵本などで読んだことがあると思うのですが、原作をちゃんと読んだ人は少ないかも。これ元々のタイトルは「船医から始まり後に複数の船の船長となったレミュエル・ガリヴァーによる、世界の諸僻地への旅行記四篇」 (Travels into Several Remote Nations of the World, in Four Parts. By Lemuel Gulliver, First a Surgeon, and then a Captain of Several Shipsって感じなのです。けっこう風刺の効いた話だと聞いてます。

 

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