また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評・感想、出た本出る本など、本関連の最新ニュースを届けます。

■か行の作家

【書評】角田光代「平凡」-この物語には人生に対する肯定があり、希望がある

平凡 posted with ヨメレバ 角田光代 新潮社 2014年05月30日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 6つの物語が収められた短篇集。これはきっと、今年のマイ・ベストに入るのではないか。人生の岐路を描いた物語はたくさんあるが、ここで描かれて…

【書評】川村元気「世界から猫が消えたなら」-少し我慢して読み続けてみよう!これは、軽くて深い物語

世界から猫が消えたなら posted with ヨメレバ 川村元気 マガジンハウス 2012年10月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 去年の話題作。タイトルが気に入っていて、読んでみたかった。しかし、最初から何だかガクッとくる。主人公である郵便配達…

【書評】窪美澄「よるのふくらみ」-1人の女に兄と弟。誰もがせつない。そして、苦しい

よるのふくらみ posted with ヨメレバ 窪美澄 新潮社 2014年02月21日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 6つの話からなる連作短編集。もちろんひとつの長編とも言えるのだがひとつひとつの話のクオリティがとても高い。主人公は3人。その3人…

【書評】越谷オサム「陽だまりの彼女」-致命的な軽くてリアリティのない会話

陽だまりの彼女 posted with ヨメレバ 越谷オサム 新潮社 2011年06月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 本を選ぶ嗅覚?っていうのにはけっこう自信がある。あまり「ハズレ」の本を買うことはない。で、「陽だまりの彼女」。実は買った動機がち…

【書評】角田光代「私のなかの彼女」-出会いの恐ろしさ、言葉の恐ろしさを描いてこれは本当にスゴい小説

私のなかの彼女 posted with ヨメレバ 角田光代 新潮社 2013年11月29日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す ある出会いが一人の女性の人生を変えた。主人公の和歌は18歳の時に大学で出会った仙太郎と交際を続けている。彼は学生の頃からアーテ…

【書評】窪美澄「雨のなまえ」-希望はない、しかし、主人公たちへの共感がある

雨のなまえ posted with ヨメレバ 窪美澄 光文社 2013年10月17日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 窪美澄はリアルの作家だ。ていねいにリアルを積み重ねていくことで主人公たちが生きているその世界をくっきりと浮かび上がらせる。だからこそ…

【書評】小池真理子「沈黙のひと」-生きること、老いることを描いて、これは本当に見事な小説!

沈黙のひと posted with ヨメレバ 小池 真理子 文藝春秋 2012年11月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 今年の吉川英治文学賞受賞作だ。作者自身が「生涯の勝負作」と語っただけのことはある力の入った小説。内容的にも今までの小池作品とはまっ…

【書評】木皿泉「昨夜のカレー、明日のパン」-ここには常に生と死があり、生きることへの問いかけがある

昨夜のカレー、明日のパン posted with ヨメレバ 木皿泉 河出書房新社 2013年04月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「すいか」「Q10」などの夫婦脚本家木皿泉の初めての小説は8編からなる連作小説集だ。その家にはテツコという女性と彼女…

【書評】窪美澄「アニバーサリー」-3世代を通して描かれた力強い「女性」史

アニバーサリー posted with ヨメレバ 窪美澄 新潮社 2013年03月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「アニバーサリー」の主人公は娘と祖母ぐらいに年齢差がある2人だ。75歳で未だ現役のマタニティスイミングの指導者である晶子、その元生徒で30…

【書評】角田光代「空の拳」-観客たちの興奮、会場の熱気、ボクシング描写がなんとも素晴らしい

空の拳 posted with ヨメレバ 角田光代 日本経済新聞出版社 2012年10月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 作者の角田光代は輪島功一のボクシングジムに10年も通っているそうだ。そんな彼女のボクシング小説、期待が高まる。まず何といってもい…

【書評】窪美澄「クラウドクラスターを愛する方法」-「家族」を通して自分を見つめる、窪美澄の新作がとてもいい

クラウドクラスターを愛する方法 posted with ヨメレバ 窪美澄 朝日新聞出版 2012年10月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「ふがいない僕は空を見た」の窪美澄の最新作を読んだ。表題作「クラウドクラスターを愛する方法」と短編「キャッチア…

【書評】角田光代「かなたの子」-もののけや魔物が恐ろしいのではない。人間が恐ろしい!

かなたの子 posted with ヨメレバ 角田光代 文藝春秋 2011年12月19日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 角田光代の泉鏡花文学賞受賞にはちょっと驚いた。幅広い分野の書き手であるのは知っていたが、僕が読んだ中には鏡花的な作品はなかったか…

【書評】小林信彦「四重奏 カルテット」-互いが響き合い相乗効果を生み出す4つの物語

四重奏 posted with ヨメレバ 小林信彦 幻戯書房 2012年08月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す すでに世に出ている4つの中編をひとつのテーマでまとめた作品集だ。すべて実名で書かれた「夙川事件」、そして「半巨人の肖像」「隅の老人」「男…

【アンソロジー】窪美澄他「あのころの、」-6人の女性作家が「女子高生」を描いたアンソロジー

あのころの、 posted with ヨメレバ 窪美澄/瀧羽麻子 実業之日本社 2012年04月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 6人の女性作家による「女子高生」をテーマにしたアンソロジー。窪美澄以外は書き下ろしでいきなり文庫での発売だ。このメンバー…

【書評】金原ひとみ「マザーズ」-ただただ圧倒される3人の母親の物語

マザーズ posted with ヨメレバ 金原ひとみ 新潮社 2011年07月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 零歳児一弥の母である主婦の涼子、2歳の女の子輪の母である作家のユカ。そして、3歳になる弥生の母、モデルの五月。「マザーズ」は同じ保育園…

【書評】窪美澄「晴天の迷いクジラ」-リアリティが支える言葉の力

晴天の迷いクジラ posted with ヨメレバ 窪美澄 新潮社 2012年02月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「ふがいない僕は空を見た」の窪美澄待望の新作だ。この物語には3人の男女が登場する。1人はデザイン会社でハードワークを重ねるうちにい…

【映像化】映画「ふがいない僕は空を見た」、主演は?

先日お知らせした「ふがいない僕は空を見た」の映画化ですが、公開は2012年秋になるようです。そうかぁ、まだちょっと先だなぁ。注目の主演ですが永山絢斗と田畑智子に決定。ふむ、なるほど。いいんじゃないでしょうか。さらに期待は高まります。監督はタナ…

【BOOK NEWS】窪美澄、待望の2作目は来年2月発売!!

名作「ふがいない僕は空を見た」の窪美澄の新作が来年2月に出ます。お~ついに!これでまたまた大きな賞を取るんですかね。あの賞とか。いいぞ、いいぞ。この小説の第一章は「yom yom」の前号で発表され、第二章は新発売の「yom yom vol.23」で読むことがで…

【映像化】窪美澄「ふがいない僕は空を見た」映画化だぞっ!

ふがいない僕は空を見た窪 美澄 新潮社 2010-07売り上げランキング : 842Amazonで詳しく見る by G-Tools 去年の僕のベスト1小説、窪美澄の「ふがいない僕は空を見た」がなんとなんと映画になるらしい。まだエキストラ情報ぐらいしかネットでは出てないが、…

【書評】北村薫「鷺と雪」-この大団円のためにすべてがある

鷺と雪 posted with ヨメレバ 北村 薫 文藝春秋 2011年10月07日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 北村薫が直木賞を取ったこの「鷺と雪」はいわゆる「ベッキーさんシリーズ」の第3作で最終章だ。僕は1、2作目を文庫で読んでいたのだが、その…

【書評】川上弘美「神様 2011」-「あのこと」を経験した後の私たちの物語

神様 2011 posted with ヨメレバ 川上 弘美 講談社 2011年09月21日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 川上弘美の話題作であり、問題作。「神様」と「神様 2011」が収録されている。「神様」は1994年にパスカル短篇文学新人賞を取った彼女のデビ…

【書評】小林信彦「流される」-戦後の時代の空気が伝わって来る、自伝三部作最終章

流される posted with ヨメレバ 小林 信彦 文藝春秋 2011年09月16日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「流される」は「東京少年」「日本橋バビロン」に続く小林信彦の自伝的三部作の最終章だ。疎開など敗戦前後を描いた「東京少年」、実家の和…

【BOOK NEWS】「yom yom」最新号、窪美澄「ソラナックスルボックス」を読む

yom yom (ヨムヨム) 2011年 10月号 [雑誌]新潮社 2011-09-27売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools いい。まずは気負いがないのがとてもいい。熱は帯びているけれどヘンな気負いはまったく感じられない。デビュー作「ふがいない僕は空を見た」…

【BOOK NEWS】「yom yom」最新号に窪美澄の新作登場!

yom yom (ヨムヨム) 2011年 10月号 [雑誌]新潮社 2011-09-27売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools 基本的にこの手の雑誌は買わないんです。小説が載ってもあとて単行本化されるでしょ?しかも、けっこう手が入ったりするから元と変わってくる…

【書評】上林暁「聖ヨハネ病院にて」-表題作の夫婦のありようがなんとも愛おしい

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 posted with ヨメレバ 上林 暁 講談社 2010年11月10日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 夏葉社から出た「星を撒いた街」を読み、もう少し上林暁を読んでみたいと思った。現状で一番手に入りやすいのがこの講談社文芸…

【書評】川上弘美「天頂より少し下って」-「女性としての人生」がほんわかと垣間見えて来る7編の短篇集

天頂より少し下って posted with ヨメレバ 川上弘美 小学館 2011年05月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 川上弘美の小説は地表から5cmぐらい浮かび上がっている。浮かび上がってはいるが、けっして地表とつながってないわけではない。浮かん…

【書評】上林暁「星を撒いた街」-読めば読むほど味わい深く、読めば読むほどイメージが広がる

星を撒いた街 posted with ヨメレバ 上林暁/山本善行 夏葉社 2011年06月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 私小説作家である上林暁の作品集が「昔日の客」の夏葉社から出た。上林は名前は知っていたが読んだことはない作家。こういう形で傑作集…

【書評】角田光代「夜をゆく飛行機」-家族の変わらぬ時と変わりゆく時を描いて見事な物語

夜をゆく飛行機 posted with ヨメレバ 角田光代 中央公論新社 2009年05月25日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 2006年の作品で文庫化もされている小説だが良い評判を聞いたので読んでみた。明るいトーンの家族小説というスタイルにまず惹かれ…

【書評】金城一紀「レヴォリューションNo.0」-マグマの部分を描ききれていないはがゆさ

レヴォリューションNo.0 posted with ヨメレバ 金城一紀 角川書店 2011年02月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 金城一紀は寡作な作家だが、つまらない小説は書かない。これまでの6作はどれもおもしろかったし、脚本を書いたドラマ「SP」もい…

【書評】木皿泉「Q10シナリオBOOK」-大きなウソがあるからこそキチンと描ける青春の物語

Q10シナリオBOOK posted with ヨメレバ 木皿泉 双葉社 2011年01月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す ドラマのシナリオ本はけっこう読んでいる。倉本聰と向田邦子のものが多い。この木皿泉もそうだが、彼らのシナリオは絵がついてももちろんなの…