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【アンソロジー】窪美澄他「あのころの、」-6人の女性作家が「女子高生」を描いたアンソロジー

 6人の女性作家による「女子高生」をテーマにしたアンソロジー。窪美澄以外は書き下ろしでいきなり文庫での発売だ。このメンバーでは窪美澄は間違いなく別格で、彼女の短篇を読みたいがためにこの本を買う人も多いだろう。僕もそうだけど。他の5人は柚木麻子以外よくわからない。「旬の作家」と裏表紙にあるから、そうなのだろう。

 

 さて、窪美澄「リーメンビューゲル」、もうこのタイトルから彼女らしい。しかも、巧みだ。でも、この人はやはり長編の人で、長編でこそその力を存分に発揮できるのだと思う。はやく「次」を書いてくれっ!

 

 他の5編で一番好きなのは瀧羽麻子の「ぱりぱり」だ。17歳で詩人になった姉とその妹の話。他の人が友人との関係を描いている中で、瀧羽はこういう話を作った。姉の造形と共に強く印象に残る。その次は柚木麻子の「終わりを待つ季節」。ラスト近く、受験シーズンの終わりから卒業式までの描写がとてもいい。

 

 若い女性作家に「女子高生」をテーマに小説を書いてもらう、彼女たちにとって、あれやこれやと題材はいっぱいあるだろう。といっても、私小説みたいになったり、どこかに作家自身を感じてしまうのは読んでる側として大変つまらない。朝井リョウの学園小説に彼自身を感じることはないのだ。そういう作品があったのはちょっと残念。と言っても、これはもう若くはない男の感想。若い女性が読めば、あ~こんな感じだった、わかるわかるよくわかる、と共感が寄せられるのかもしれない。大体、こんな小説を読むおじさんはそうそういないぞ。

 

2012.6.5 月曜日の月食も見られなかったし、明日の金星の太陽面通過も雨でダメそう。あぁぁぁぁ、つまらない。読書は椎名誠「大きな約束」。

 

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