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【書評】樹木希林「一切なりゆき〜樹木希林のことば〜」-そこには気持ちのいい風が吹いている

   売れてるらしい。まぁ、売れるよね。新書で値段も手頃だし、生前に彼女のコメントを聞いて影響を受けた人もいるだろう。というわけで文藝春秋は出版も早く、いい仕事をしたと思う。ただ、28日に宝島社から「樹木希林120の遺言〜死ぬときぐらい好きにさせてよ」が出た。宝島社は彼女を広告のキャラクターに使っていた出版社だ。こちらは単行本。下で比較してみたけれど構成的には宝島社の方がうまい。

 

 

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文藝春秋HPより

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宝島社HPより



  なぜか。文春の方、大切なフレーズをしっかり切り取っていない。糸井重里さんがほぼ日から出している「小さいことばを歌う場所」から始まったシリーズは彼がほぼ日などに書いたり語ったりした言葉を集めたものだけど、短いフレーズをサッと切り取っていて、グッと心に突き刺さる。長いのはダメなのよ。まぁ、新書と単行本との違いはあるのだけど。これから買おうと思っている人はぜひ比較してみてください。

 

  というわけで、この新書、残念ながらフレーズが心の中にサッと入ってこなかった。いや、もちろん、いくつかの言葉はズドンと来たし、心にも残った。特に「病いのこと・カラダのこと」という章はいろいろな意味で「今後の指針」にもなる。あぁ、こーゆー感じでやっていけばいいんだな、という。この本自体には、晩年にようやく自由を手に入れた樹木希林という女性から吹く、気持ちのいい風が感じられる。それだけでも十分にシアワセではあるのだけど。

DATA ◆「一切なりゆき〜樹木希林のことば〜(文春新書)800円(税別)

 

◯こちらが宝島社版!

◯このシリーズ、おもしろい!

2019.1.31  橋本治さんが亡くなってショック。最近はいい読者ではなかったけれど若い頃はいろいろと刺激を受けた。「桃尻娘」「シンデレラボーイシンデレラガール」「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」などなど。70歳はあまりに早すぎる。読書はピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」。

 

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