トーベン・クールマンのネズミの冒険シリーズの最新作!「リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険」「アームストロング 宙飛ぶネズミの大冒険」に続く第3弾だ。この表紙でも分かると思うがクールマンはとにかく絵が素晴らしい。オリジナルなスタイルだし、細部までしっかり描かれていていろいろと発見もあるので、見ているだけで楽しくなって来るのだ。
最初の見開き、本屋の店の中を描いた1枚からクールマン・ワールドに引き込まれていく。本棚に隙間なく並べられた本、店主と話をする本を持った少年、窓の外には車の列。そして、店のそこここに隠れているネズミたち。実はこの本屋のネズミ穴の奥に彼らの大学があるのだ。主人公の若いネズミ、ピートと教授はそこで出会い、海底に沈んだと言われているピートの先祖のお宝探しに出かけることになる。
このシリーズ、3冊とも基本のストーリーは同じだ。主人公が試行錯誤の末に大西洋を飛行機で横断したり、月まで行っちゃう。今回は2匹で潜水艦を作って深海の旅に出る。ネズミが潜水艦なんて作れるのかよ!なんて夢のないことを言っちゃダメ。作れるんだよ、そして、行っちゃうんだよ!海の底まで。クールマンが描く海の中の美しいこと。子供たちはこの冒険物語が大好きに違いない。
さてさて、お宝は?見つかった?そして、タイトル!この話でなんで「エジソン」なんだ、という謎解きは読んでのお楽しみ。この絵本にはエジソン、そして、彼の前に電球を発明していた人々へのリスペクトも表現されている。う〜ん、いいなぁ、クールマン・ワールド!!
DATA◆トーベン・クールマン「エジソン ネズミの海底大冒険」(ブロンズ新社)2400円(税抜)
◯勝手に帯コピー〈僕が考えた帯のコピーです〉
クールマンの絵と共に!
僕らはまた冒険の旅に出る。
◯第1作「リンドバーグ」の感想はこちら
◯第2作「アームストロング」もいいぞ、いいぞ
2019.6.7 なんだかこの頃出かけることが多くて、ちょっと疲れ気味。今日も
雨の中、犬の定期検診へ。読書は窪美澄「トリニティ」。
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