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【絵本/感想】町田尚子「ねことねこ」-同じところ探しを超えた猫愛溢れる町田さんの絵!

 町田尚子といえば愛猫であるおじさん猫・白木をモデルにした「ネコヅメのよる」がすごく印象に残っている。こまやかに描かれた猫たちの絵がとにかく素晴らしいのだ。さて、「ねことねこ 」というタイトルがついたこの絵本、中身もいたってシンプル。最初の見開きページには左に黒猫、右に白猫、そう!上の表紙と同じ2匹。そこには

 

ねこ と ねこ、おなじところ どこだ?

 

というフレーズが入っている。まぁ、同じところ探しというのは絵本の「パターン」だし、珍しくはない。

 

  でも、この絵本の楽しさはそこではない。いや、同じところ探しもだんだん難しくなってきて楽しいのだが、「ネコヅメのよる」同様、猫愛に溢れた町田さんの絵がとにかくいいのだ。猫たちの姿態!顔のアップであったり全身や半身、すわったり脚をあげたり、上目遣いで何かを探したりという様々な動きのおもしろさが見事に活写されていて、見ているこちらはたまらなくなってくる。いいなぁ。

 

 登場する猫はなんと11匹。後半にはそっくりの親子猫や兄弟猫も描かれていて、ラストも見事にキマっている。もちろん子供も楽しめるけれど猫好きの大人も飽きずに何度も見ることができそう。ううむ、町田さんの絵は原画が見たくなるなぁ。

DATA◆町田尚子「ねことねこ 」(こぐま社)1000円(税別)

 

◯町田尚子「ネコヅメのよる」の感想はこちら


◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)

 

同じところは

みんなかわいいとこ。

 

2019.10.16  台風の被害はさらに広がり、復興にはまだまだ時間がかかりそう。水は怖いなぁ。読書は川上弘美の「某」。

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