片岡義男の単行本、出た本と出る本が1冊ずつ!これは嬉しい。中央公論新社から出たのは「コミックス作家 川村リリカ」。さて、どんな話だろう?帯文、そして紹介文はこんな感じ
リリカの描く裸の女は、いいからなあ たまらなく魅力的で、ミステリアス。そんなリリカと編集者で“親友”の百合子、ひと癖ある男たちの織りなす、完璧な裸体とコーヒーをめぐる12篇。
コミックス作家のリリカと、編集者の百合子。「俺」「お前」と呼び合う二人が喫茶店で、イタリアンで、カツカレーの店で、新作の打ち合わせをする。創作の秘密が垣間見える連作集。
「完璧な裸体とコーヒーをめぐる12篇」?「創作の秘密が垣間見える連作集」?ううむ。片岡義男ワールドはユニークですごくおもしろいからとても気になる。読むぞ。
さらに気になる片岡義男本は光文社から出る「彼らを書く」(4/21)。彼らというのはビートルズ、ボブ・ディラン、そしてエルヴィス・プレスリー!光文社×片岡義男といえば編集者の篠原恒木さん!彼が編集した2冊の片岡本「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」と「珈琲が呼ぶ」、どちらも名作です。「彼らを書く」ももちろん篠原さんの担当。期待できそう!で、彼らを書く、と言っても対象は映像作品なんです。そうかそうかそうか、アレとかアレとか?いやいやいや、アレもアレもどうやら入ってないらしい。もっとディープなやつらしい。でもいいや。とにかく読むぞ、読むぞ。
さて、この表紙ですが片岡さんと篠原さん、2人で装丁のコンペをしたらしい。どちらの案が採用されたのか?篠原さんが語る制作の舞台裏をぜひぜひ読んでみてください。これは買わずにいられないぞ。
◯「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」「珈琲が呼ぶ」の僕の書評はこちら
出る本、まだまだあります。金原ひとみ「パリの砂漠、東京の蜃気楼」(4/23)。これ小説じゃなくてエッセイ、しかも初エッセイです。そうかそうか、初めてか。で、内容紹介。西加奈子さんと平野啓一郎さんの帯文も気になります。
一歳と四歳の娘と始めたパリでの母子生活。
近づく死の影から逃れるための突然の帰国。
夫との断絶の中、フェスと仕事に追われる東京の混迷する日々……。
生きることの孤独と苦悩を綴った著者初のエッセイ集。
西加奈子さん、平野啓一郎さん推薦!!
自分を愛することを認めてくれる人はたくさんいるけれど、自分を愛さないことも認めてくれる人は稀有で、金原ひとみさんはその一人だと思う。
──西加奈子
壊れるように成熟してゆく魂。パリ―東京の憂鬱を潜り抜け、言葉は、痛みと優しさとの間を行き交いつつ、気怠く、力強い。比類なく魅力的な作品。
──平野啓一郎
金原ひとみさん、いいよなぁ。ってあまり読んでないのだけど。「マザーズ」はすごかった。エッセイも読みたいぞ。
さて最後はもういろいろとお知らせしちゃった村上春樹のエッセイ「猫を棄てる 父親について語るとき」(4/23)出ます。ルーツに関する話ですからこれは春樹ファンとしては読まなくちゃね。で、ちょっと気になってツイートしたのでですが、村上さん、今小説を書いてるのかな?書いているとしたら今の状況がどんな形で取り込まれるのか。気になるところです。
エッセイについてこちらで詳しく書いているので読んでみてください。
2020.4.19 快晴の日曜日、犬の散歩に出たら案の定人が多い。昨日は雨だったしなぁ。ううむ。読書はソン・ウォンピョン「アーモンド」。
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