「ゆれる」「ディア・ドクター」「永い言い訳」などの西川美和監督の新作製作が発表になりました。西川監督、ずっとオリジナル脚本だったのですが今回は佐木隆三の伊藤整文学賞受賞作「身分帳」が原作、映画のタイトルは「すばらしき世界」です。佐木隆三といえば映画にもなった「復讐するは我にあり」など犯罪をテーマにした小説やノンフィクションが有名ですが、この「身分帳」もそういう小説のようです。原作は講談社文庫から新カバーで7月15日復刊予定です。アマゾンの紹介文はこちら。
映画監督西川美和が惚れ込んで映画化権を取得した、『復讐するは我にあり』で知られる佐木隆三渾身の人間ドラマ!
映画『すばらしき世界』(2021年春公開予定)原案。
復刊にあたって、西川美和監督が書き下ろした解説を収録。
極寒の刑務所から出てきた男、山川一。軽微なものから殺人罪まで、決して少なくない前科を重ねた山川が、ついに満期で出所したのだ。
背中には派手な彫り物もある、だがその世界からはもう足を洗った。しかし戸籍もなく、母を知らず、こうして出所したのに会う手掛かりもない。そんな時、ある元テレビディレクターの目に山川の奇異な姿が留まる。「一緒にお母さんを探しませんか」--気が短く不器用極まりない男だが、どこか愛嬌があり、何よりこの社会でやり直したいと真面目に職探しを始める山川。しかしそんな男を黙って受け入れてくれるほど、社会は優しくないのだった・・・
刑務所から出て歩き始めた自由な世界は、地獄か、あるいは。
魂に迫る筆致で描く佐木隆三の名作が復刊。伊藤整賞受賞作。
ううむ、佐木隆三ワールド、久しぶりに読みたくなりました。西川監督の解説も読みたいな。映画の主演は役所広司、他に仲野太賀、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、長澤まさみ、安田成美の出演が決定しています。楽しみ!
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