コロナみたいな天下無双の人間になりたい――読めば返り血を浴びる作品集。パンデミックに閉塞する世の中で、生への希望だったバンドのライブ中止を知ったとき、二人は心中することを決めた。世界を拒絶した若い男女の旅を描く表題作を初め、臨界状態の魂が高アルコール飲料で暴発する「ストロングゼロ」など、あらゆる場所でいま追い詰められている人々の叫びが響き渡る。いずれも沸点越えの作品集。
◯表題作、立ち読みもあります!
さらに出る本!原田マハ「リボルバー」(5/26)出ます。これアート小説じゃないのかな、と思ってたら、ゴッホの話!まずはアマゾンの紹介文を。
パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。
高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。
それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。
「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」 「――殺されたんじゃないのか? ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」
ゴッホとゴーギャン。
生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。
ゴッホとゴーギャンのアルルでの共同生活については原田さんも「たゆたえども沈まず」で書いていますが、これはどういう展開になるのかな?「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」のような上質なアートミステリーになってるならいいなぁ。これもぜひぜひ読みたいぞ。
◯原田マハ、他の本の書評はこちらから!
出た本。絵本です。 トーベン・クールマン「アインシュタイン 時をかけるネズミの大冒険」出ました。これはクールマンの「ネズミの大冒険」シリーズ、「リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険」「アームストロング 宙飛ぶネズミの大冒険」「エジソン ネズミの海底大冒険」に続く第4弾です。このシリーズ、いいですよぉ。なんといってもクールマンの絵がいい!主役になるネズミたちがかわいい!夢あふれる物語がいい!というわけで、今回は未来に旅する話なのかな?楽しみ!
◯他の「ネズミの大冒険」シリーズの感想はこちら!
◯これまでの「出る本、出た本」はこちらを!
2021.5.24 沖縄も緊急事態宣言。IOCコーツ氏、緊急事態宣言下でも五輪開催って、勝手に決めるな!!読書は宇佐美まこと「夜の声を聴く」!