大島弓子のコミックは昔から大好き。猫マンガエッセイであるこの「キャットニップ」もおもしろすぎる。このタイトルでは4巻目だが、これは「グーグーだって猫である」全6巻に続く物語だ。このシリーズは大島さんの猫愛に溢れている。いや猫だけかと思っていたら、4巻の最初は何とカラスのカラス子!の話だ。近所の奥さんに「カラスにえさやっちゃダメでしょう」と怒られながらも、しばらく現れなくなったカラス子を心配する大島さん。猫愛というより生き物愛なんだな。4巻は特にそのことを感じる話が多かった。
今までの巻でもユニークなエピソードを提供してくれた大島家の猫たち。今回はちょっと辛い話が多い。そんな時、大島さんは全力で猫たちを助けようとする。やれることは何でもやり、行けるところにはどこでも行く。トラ、じみ山、モーモー、きじ太郎、ミケマル、ウリちゃん、みんなみんな愛おしい。それより何より生き物たちが好きで好きでたまらない大島弓子が愛おしい。描かれた日々はちょうどコロナ禍!大変な日々を猫もカラスも人間も必死で生きている。帯で川上弘美さんが「一生読んでいたいです。」と書いているけど、異議なし!!異議なし!!
◆DATA 大島弓子「キャットニップ4」(小学館)