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【年間マイベスト】決定!2022マイ・ベストブック!!迷った。迷ったけれどこれにしたっ!!!!!!

 

 決まりました。で、驚いた。いやぁ〜〜〜〜驚いた。絵本のショーン・タン以外、女性ばっかり。いや、今、女性作家の方が断然おもしろいんですよ。でも、ここまでとは!ま、いいけど、なんか嬉しくもあるけど。で、1位2位はすご〜く迷って結局これ!!!!(タイトル下から僕の書評にいけます)

1絲山秋子「まっとうな人生」


 うん、迷った。迷ったけどさぁ、宇佐見りんを1位にする人はいても絲山秋子を1位にするヤツはいないだろう。「まっとうな人生」、こんなにスゴイ物語を書いてるのにちゃんと目立って欲しい、いろんな人に読んで欲しい。まっとうに生きたいともがく主人公の花ちゃんがなんとも愛おしい傑作です。2位以下は次の通り。

 

2宇佐見りん「くるまの娘」 


3金原ひとみ「ミーツ・ザ・ワールド」


4川上未映子「春のこわいもの」


5永井みみ「ミシンと金魚 」

 

6ショーン・タン「いぬ」 


7内澤旬子「カヨと私」


8 朝井まかて「ボタニカ」

 

9今日マチ子「Essential わたしの #stayhome日記 2021-2022」 

 

10宮部みゆき「よって件のごとし 三島屋変調百物語 八之続」 


 2、3、4位はどれもパワフル!宇佐見りん「くるまの娘」は家族の物語。主人公かんこの心の叫びが今でも聞こえてくる。特異な家族を描いているようで普遍を描く。この23歳、末恐ろしい!最近、絶好調ではないのか、金原ひとみ!「ミーツ・ザ・ワールド」はまさにタイトル通り。腐女子とキャバ嬢の出会いからこんな世界が広がるとは!川上未映子も常に次回作が気になる作家だけどこの「春のこわいもの」は短編集。ゾワゾワゾワゾワ!あぁなんか読んだ時の気分を思い出してきた。

 

 永井みみ「ミシンと金魚」、これすばる文学賞とってるんだけど、芥川賞もらうべきだったよなぁ。認知症を患う老婆カケイの昔語り。いやいやいやいや辛い話ではあるけれど永井みみ、新人とは思えない巧みさ!!

 

 絵本は6位ショーン・タン「いぬ」と7位の今日マチ子「Essential わたしの #stayhome日記 2021-2022」。犬と人との長い長いつながりを描いた「いぬ」は何度も何度も読み返したい物語。「Essential 」は去年の「Distance」に続いてのランクイン。コロナ禍の日常を描いてこれほど印象的な試みは他にない。

 

 内澤さんのやぎとの奮闘記「カヨと私」はとんでもない。とにかくこれは読んで欲しいのよ。いやいやいやとんでもない!

 

 人物伝に定評がある朝井まかて「ボタニカ」は日本植物学の父・牧野富太郎の物語。いやぁぁぁ牧野さんってこういう人だったんだ。この人もまたまたとんでもない!で、10位は宮部みゆきの安定のシリーズ8冊目。「よって件のごとし」ってタイトルが最高。もちろん、どの話もすごくおもしろい。

 

 この10冊は去年出た本のベストですが「今年読んだけど、今年刊行ではない本のトップ5」も。1位だけちょっと。ルシア・ベルリンの「掃除婦のための手引き書」は文庫になってから読んだのだけど、まさに興奮の読書体験!単行本出版時に読んでいたら年間1位になっていたかもしれない傑作です。おすすめ!

 

1ルシア・ベルリン「掃除婦のための手引き書」 

2金原ひとみ「パリの砂漠、東京の蜃気楼」

3トム・ゴールド「月の番人」

4伊集院静「ミチクサ先生」

5ジョーダン・スコット/シドニー・スミス「ぼくは川のように話す」 

 

というわけで、今年はどんな本に出会えるのか、楽しみ、楽しみ!

 

◯これまでの僕のマイベストはこちらから!!

 



 

 

 

 

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