五味太郎は1973年のデビューなので今年、50周年!ううむ、なんだかすごいぞ。五味さんは絵本を「チャイルド・ブック」から「ピクチャー・ブック」に変えた作家と言われています。なるほど、まさにそうですね。
さて、「ひよこはにげます」。ベストセラーになった「きんぎょがにげた」もまだまだ人気ですが、今度はひよこが逃げちゃったらしい。家から逃げ出したひよこがスタコラ逃げちゃう。みんなで逃げちゃう。休んだり濡れたりしながらもとにかく逃げちゃう。怪しい鳥が空から狙っていたら「じっとして」逃げちゃう。そして、そして、たどり着いたのは???なるほどぉ〜〜!それにしても、このひよこたち、かわいいなぁ。五味さんのシンプルな表現がとても生きている。
五味太郎の絵本の特徴は、誰にも真似ができない独特のシンプルな絵と無駄のないストーリー。そして、これも独特のユーモア!五味太郎は五味太郎、絵本界で唯一無二の存在だと思う。2歳〜4歳向きの「幼児絵本シリーズ」の1冊ですが、もちろん大人だって飽きずに何度も見たくなるおもしろさ。親子でぜひどうぞ!
◆DATA 五味太郎「ひよこはにげます」(福音館書店)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)
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