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【エッセイ/書評】内澤旬子「私はヤギになりたい」ー内澤さんとヤギたちの小豆島での暮らし。ヤギ、おもしろい!内澤、イラストも描写も上手い!ヤギ飼い本2冊、必読だ!

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 前に内澤さんが書いたヤギ飼いの本「カヨと私」がムチャクチャおもしろかったのでこれも楽しみにしていた。副題は「ヤギ飼い十二カ月」。春四月から三月まで1年間のいろいろが書かれている。元は雑誌「山と渓谷」の連載。表紙、最初に描かれている「ヤギ家系図」、文章に添えられた植物やヤギの絵がいい。内澤さんの絵、いいなぁ。

 「カヨと私」は簡単に言えば5頭もの多頭飼育になるまでの顛末記。「私はヤギになりたい」は5頭になってからの話だが、所々で説明的にこれまでの経過が書かれているので、こちらから読んでも経過は分かりやすい。メインになるのは小豆島で暮らすヤギたちの食生活。烏野豌豆(カラスノエンドウ)はヤギたちの大好物の中でも上位にランクインしてるとか、内澤さんが季節の雑草や雑木をどのように確保しているのか、草が少なくなる冬場はどうするのかなどなど、こと細く書かれていてすごぶるおもしろい。ヤギたちがおいしそうに食べてる描写を読むとこちらまで嬉しくなってくる。しかしこの草集めかなりハード!それを彼女が本当に楽しそうにやってるのがスゴい。

 

 もちろんヤギの生態もいろいろ書かれていてこちらも前作同様に盛り上がる。互いの関係性とか、気持ちの出し方とか、さらにヤギ好きになってる自分がいる。というわけで「カヨと私」とこれ、ぜひ1度読んでみてください。あなたも間違いなくヤギヤギワールドの住人になっちゃうから。ヤギ飼いに必要な知識をまとめた付章とあとがき付き。あとがきに書かれたある事実にショックを受ける。え〜〜っ!内澤さん、まだまだヤギたちのこと書いてね!! ◆DATA  「私はヤギになりたい」(山と渓谷社)

 

◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)