前作「そういうゲーム」は「勝手にゲーミフィケーション大賞2024」の最優秀賞にも選ばれた傑作でしたが、これもまたまたいい。ヨシタケさんはコンスタントに発想豊かな絵本を作り続けていますが、このところ絶好調じゃないか。なんだか、すごいぞ。
で、「まてないの」。表紙を開けた最初のタイトルが載ったページ。そこにお腹の大きなお母さんとお腹の中の赤ちゃんの絵。そこに「はやくおそとにでてあそびたいの。じゅんびができるまでまてないの」という一行。そして、ページをめくればそこから、生まれてきた女の子の「まてない人生」が始まる。
まてない人生って書いたけれど、僕らは大体、まってられない。子供の時なんて特にそうだなぁ、とこの絵本を見ながら思った。彼女は学校に上がり、「あめがやむまでまてないの」だったり、「おべんとうのじかんまでまてないの」だったりしながら社会人になる。
そんな彼女の人生は結婚し、子供が生まれ、さらにさらに「わたしもまわりもかわって行くの」「むかしとおなじにできないの」と老齢期にさしかかって行く。そして、ある時…。ずっと走り続けてきた彼女は、すっかりおばあちゃんになった彼女は、ある時、ハッとしたようにそのことに気がつくのだ。で、ヨシタケさんらしい、ラストの1ページ。この辺りはぜひぜひ本を開いて自分で見て欲しい。ヨシタケシンスケ、渾身の1冊、好き! ◆DATA ヨシタケシンスケ「まてないの」(ブロンズ新社)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)