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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!片岡義男の珈琲三部作「珈琲にドーナツ盤」「珈琲が呼ぶ」「僕は珈琲」一挙文庫化です。片岡ファン、珈琲ファンは買うっきゃない(2025.9/2週)

 

 さて、出る本。片岡義男の珈琲三部作「珈琲にドーナツ盤(「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」改題)」「珈琲が呼ぶ」「僕は珈琲」(いずれも9/10)、光文社文庫で文庫化されます。いやぁ、表紙カッコいいなぁ。でも、単行本全部持ってるもん!書評も書いちゃってるもん!皆さんにはおすすめするけど買わないよなぁ。この頃文庫も高いし。文庫特典として物語に登場する計202曲をスマホで視聴できたりするらしいけど。あ〜まずい、買いそうな気がしてきた。まずいなぁ。とりあえず、それぞれのアマゾンの紹介文と僕の感想を。

まずは2016年に単行本が出た「珈琲にドーナツ盤」

一挙文庫化された片岡義男「珈琲三部作」の一冊目にして、著者初の「私小説集」。時代は1960年から1973年。大学生時代、3カ月の会社員生活、フリーランスのライターとして原稿用紙に鉛筆と喫茶店の日々……。「作家以前」の知られざる日々が、あの乾いた筆致と当時のレコード、そして珈琲を伴って鮮やかに浮かび上がる。なぜ「僕」は会社を3か月で辞めたのか。なぜ「僕」は雨の神保町で濡れることなく喫茶店をはしごして原稿を書き続けることができたのか。なぜ「僕」はザ・ビートルズの来日記者会見に行かなかったのか。なぜ「僕」は新宿の裏通りで「骨まで愛して」と「パープル・ヘイズ」を続けて聴いたのか。なぜ「僕」は船橋ヘルセンターでジャニス・ジョプリンの叫びを耳にしたのか……。片岡義男の10年以上にもわたる「空白の時代」が、自らの手で明らかにされる。

物語ひとつひとつのタイトルを追うだけでも極上の読書体験だ。
「ディーン・マーティンもリッキー・ネルスンも、いまのうちだから」
「大学の四年間は一通の成績証明書となった」
「営業の人になりきったら、それ以外の人にはなれないでしょう?」
「男の社員ばかりで鬼怒川温泉に行き、それからどうするというのか」
「あなたは、このコーヒーの苦さを忘れないで」
「ひょっとして僕は、甘く見られているだろうか」
「クリーム・ソーダは美しい緑色のフィクションだ」
「楽しく美しい本を、まだ僕は一冊も作っていないではないか」……。

小説に登場する121枚のレコード、そのジャケット写真をすべて収録。さらに文庫版特典として「登場曲の数々を聴きながら読める」QRコードも掲載。この一冊で、新たなかたちの「読書」が味わえる。 

「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」の僕の書評

 

次は2018年に単行本が出た「珈琲が呼ぶ」

なぜ今まで片岡義男の珈琲エッセイ本がなかったのか?
一挙文庫化された片岡義男「珈琲三部作」のうちの二作目は、待望の珈琲随筆集。
珈琲が呼ぶザ・ビートルズ四人のサイン。珈琲が呼ぶボブ・ディラン。珈琲が呼ぶ三軒茶屋。珈琲が呼ぶクェンティン・タランティーノ。珈琲が呼ぶ美空ひばり。珈琲が呼ぶジム・ジャーミッシュ。珈琲が呼ぶ黒澤明。珈琲が呼ぶ玉子サンド。珈琲が呼ぶ神保町の路地裏。珈琲が呼ぶオーティス・レディング。珈琲が呼ぶつげ義春。珈琲が呼ぶトム・ウェイツ。珈琲が呼ぶ京都・姉小路通。珈琲が呼ぶフィリップ・マーロウ。珈琲が呼ぶタヒチ。珈琲が呼ぶ高田渡。珈琲が呼ぶホットケーキ。珈琲が呼ぶ下北沢。珈琲が呼ぶクリント・イーストウッド。珈琲が呼ぶ有楽町・スバル街……一杯のコーヒーが呼ぶ意外な人物、映画、音楽、コミックス、場所が織りなす物語の数々。

他にも「一杯のコーヒーが百二十円になるまで」「インスタントコーヒーという存在」「僕がアイスコーヒーを飲まない理由」「高級ホテルのコーヒー代とは入場料」「理想のマグのかたち」「五時間で四十杯のコーヒーを飲んだ私」「喫茶店のコーヒーについて語るとき、大事なのは椅子だ」「ブラック・コーヒー三杯で彼女は立ち直れたのか」などを主題に、あの唯一無二の乾いた筆致でコーヒーが主役の書き下ろしエッセイ44篇を収録。本文と密接に絡み合う、豊富なカラー写真やコミックスのひとコマなどが、ふんだんに添えられていく。

大ブームになっている「コーヒー本」「喫茶店ムック」「カフェGUIDE」とは全く違う角度からコーヒーを捉えた、作者の異色作。文庫版特典として、エッセイに登場する曲の数々を「聴きながら読める」二次元バーコードも掲載。この一冊で、新たなかたちの読書体験が味わえる。

コーヒー好きはもちろん、映画・音楽・サブカル愛好者にはたまらない、全44篇のエッセイ集。

「珈琲が呼ぶ」の僕の書評

 

最後は2023年に単行本が出た「僕は珈琲」

一挙文庫化された片岡義男「珈琲三部作」の掉尾を飾るのは、大ヒット作『珈琲が呼ぶ』の続編ともいうべき、グレード・アップされた52篇の珈琲エッセイ集。貴重な写真も38点掲載。喫茶店を舞台にした短編小説も特別収録。エッセイでは、その創作過程までも明かしていくというユニークな構成になっている。「湿度0%の日本語」と称される筆者独自の文体はますます研ぎ澄まされ、珈琲が絡む物語の世界は無限の広がりを見せる。

大瀧詠一/スティーヴ・マックイーン/男はつらいよ/刑事コロンボ/植木等/
チャールズ・ブロンソン/歯科診察券/宮沢賢治/リチャード・ブローティガン/
髭面のエルヴィス/ドトールのミラノサンド/植草甚一/銭湯/天国と地獄/
モーニング・サーヴィス/大統領の陰謀/リック・ダンコ/危険な年齢……
52篇のエッセイに登場する人物、モノ、事柄は変幻自在。
これらがどう珈琲と関係してくるのか、まったく予想を許さないのも愉しみのひとつだ。
文庫版特典として、エッセイに登場する曲の数々を「聴きながら読める」QRコードも掲載。
この一冊で、新たなかたちの読書体験が味わえる。

遠く離れたところにぽつんとひとりでいるのが僕だ、と長いあいだ、僕は思ってきた。
そのように自分を保ってきた、という自負は充分にあった。
(本文より)

「僕は珈琲」の僕の書評

 

 いや、それにさぁ、書店で3冊同時に予約するとこんなBOXがもらえるとか言ってる。まだ間に合うのか?いじめか、これは。とにかくですねぇ、片岡義男好き、珈琲好きのあなたには必読の3冊です。これだけは確か。未読の人は買え!うむ。

 で、僕の書評にも書いてありますが、この3冊は片岡さんの作品には欠かせない編集者・篠原恒木さんの仕事で、文庫化は篠原さん在職中の最後の仕事だそうです。その辺りのことはこちらで。カヴァーデザインの変遷なども楽しいです。

 

◯これまでの「出る本、出た本」はここで!

 

 

 

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