オードリー若林の小説デビュー作!若林正恭、名前だけだとなんだか中堅の人気作家みたいだ。で、タイトル。青天(アオテン)ってアメフトで仰向けに倒される屈辱的な状態なことを言うらしい。なるほど、なるほど、いいタイトル!
若林って高校でアメフト部で、春日とはチームメイトだったのか。素人というか有名人が小説を書く場合、文章が下手くそだったり瑕疵があったりするのが気になるが、この小説ではそういうことはまったく感じることがなかった。初小説としては見事!高校のアメフトチームの話だがルールなどクドクドと説明してないのもいい。
物語は主人公アリが大会で次に戦う強豪校の練習を仲間とスパイしようとするところから始まる。この冒頭のつかみがいい。しかし、その結果は??いろいろ対策を講じて臨んだもののボロ負け!アリも青天をくらってしまう。それが高3の春大会。負けた時点で部活は卒業!そこまでが第1Q(クオーター)だ。物語は4Qまであり最後にオーバータイムと名付けれらた1章がつく。2Qではいろいろとあったアリが3Q以降はなぜかアメフト部に復帰し秋の大会まで下級生と共に戦うことになる。後輩との軋轢など様々な葛藤を抱えながらも自らの背中を見せていくしかないと練習に励むその姿がかっこいい。
大団円は春大会でボロ負けした高校との再戦!!どんな結果になるかはぜひ読んでもらいたいのだが最後のワンプレイの描写がめちゃくちゃカッコよくて痺れる。ライバル伊部との1対1のプレイ!伊部のタックルに真っ直ぐにぶち当たっていくアリの姿は感動的でもある。迷ってばかりで決してカッコよくはない高校生の青春を描いた良作。直木賞候補作だがさて結果は?今月15日発表!!!
◆DATA 若林正恭「青天」(文藝春秋)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)