また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.1/4週)

 出た本、映画監督の荻上直子原作、百瀬しのぶ著の「彼らが本気で編むときは、」出ました。これは「かもめ食堂」「めがね」などの荻上監督の同名最新映画のノベライズです。映画公開は2月25日。ううむ、気になるなぁ。あ、これは文庫です。表紙イラストは今日マチ子さん!

 


 和田誠の名著「倫敦巴里」が未収録作を加えて、ナナロク社から復刊!名付けて「もう一度 倫敦巴里」。おぉぉぉ!これ、元の本持ってるぞ。本棚のどこかにあるはず。川端康成の「雪国」を植草甚一が書いたらどうなるか、星新一ならどうか、野坂昭如なら、などなどの文体模写が本当におかしい。和田誠ってすごいなぁ、と思った一冊。谷川俊太郎、丸谷才一、清水ミチコなどのエッセイを収録した特製小冊子付き。欲しいっ!

 

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【BOOK NEWS】雑誌「SWITCH」2月発売号の特集は「ほぼ糸井重里」!

 「SWITCH」、去年はけっこう買いました。マツコ・デラックスのやつとかキョンキョンの号。うむ。で、2月発売号は「ほぼ糸井重里」。ほぼ日トップページを飾る「今日のダーリン」の特別版7篇だとか、ロングインタビュー、糸井重里+南伸坊「マンガ対談」などなど。やっぱりこれは欲しいなぁ。編集長の新井敏記さんとの対談もあるのだけど、新井さん、なんだかおもしろいからなぁ。2月20日発売。 

 

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【文学賞】第156回芥川賞・直木賞(平成28年下半期)決定!

 決まりましたぁ。芥川賞は山下澄人さんの「しんせかい」、直木賞は恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」です。パチパチパチ!!

 

 山下さん、倉本聰さんの富良野塾の二期生なのですね。過去3回芥川賞候補になっています。「しんせかい」の主人公は「山下スミト」、作者自身の体験がベースになった物語のようです。ちょっと興味あり。    

 

 恩田さん、いやぁ〜読んだすぐあとから大プッシュしてたので、取れてよかったぁ。彼女の小説は本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」しか読んでないのですが、かなりのベテランですよね。直木賞はとっくに取ってると思っていました。「蜜蜂と遠雷」はピアノコンクールを舞台にした話ですが、クラシックファンじゃなくても十分に楽しめます。ぜひ読んでみてください!僕の書評も一読を!

 

 

【文学賞】2017年本屋大賞ノミネート10作発表!

 さてさて、発表になりましたよ、ノミネート作品。さぁ、どどっと紹介しましょうね。

 

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【映像化】又吉直樹「火花」、ネット発ドラマをNHKで放送&文庫化も!

 Netflixでやったネット発のドラマ「火花」をなんとNHKが2月26日から全10回で放送するというニュースが。びっくり!NHKもいろいろ考えてるなぁ。ところで、このドラマ、評判はどうなんですかね?放送時は約50分の番組を約45分に再編集する、というのもちょっと気になるところ。でも、まぁ、見たいですよね。

 

 

 あと原作の方ですが2月10日に文春文庫で文庫化されます。未読の人はこれを読んでドラマ放映に備えるのもいいかも。僕の書評も読んでみてください。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.1/3週)

 さて、1月も3週目。新刊の方、まだちょっと盛りあがってません。まぁ、個人的なセレクトではありますが…。え〜っと、今日発売が2冊。まずは、茨木のり子「茨木のり子の献立帖」、出ました。コロナ・ブックスからです。茨木さんの詩は大好きですが、これもなんだか楽しそう。彼女が残した膨大な日記や料理のスクラップブックブックから茨木家のメニューを再現、愛用の道具や器も紹介されています。アマゾンの紹介に載っているメニュー、なんだかおいしそう!!!

 

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【書評】森絵都「みかづき」-教育の物語、というより三代にわたるなんとも強烈な「家族の物語」

 昨年の話題作。「王様のブランチ」のブランチブックアワードのグランプリにも輝きました。でも、僕は食指が動かなかった。教育とか塾の話という紹介があって、そこにはあまり興味がないというか、積極的に読みたいという気が起きなかったのです。

 

 でもでも読みました。いやぁ、早く読まなかったのは大失敗!でもこれ、教育、教育って言い過ぎ。まぁ、確かにそうなのですが、この小説は何といっても「家族の物語」。三代にわたるなんとも強烈な家族の物語なのです。森絵都は「永遠の出口」と「カラフル」は読んでいるのだけど、こんなケレン味のある文章を書く人だっけ?こういうテーマだからもっとリアルな話かと思っていたら、物語性が強くてやたらとおもしろい。登場人物もキャラが立っていてとても魅力的なのです。

 

 さて、物語は昭和36年から始まってラストは平成20年、47年間の話です。これ、ドラマでやるなら、朝ドラじゃダメ!大河ドラマでないと収まりきれないようなスケールの大きな話になっています。夫婦の話、親子の話、孫達の話に大別できるこの「みかづき」という小説、吾郎と千明という夫婦、蕗子(千明の連れ子)、蘭、菜々美の3姉妹、そして、蕗子の息子、一郎。吾郎たちが始めた塾を端緒に、それぞれがそれぞれのカタチで教育に関わっていきます。

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