また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

■か行の作家

【エッセイ】片岡義男「彼らを書く」-「彼ら」とはザ・ビートルズ、ボブ・ディラン、エルヴィス・プレスリー!

Amazonで探す 楽天ブックスで探す 光文社から出ている片岡義男×編集者・篠原恒木エッセイ本の3冊目。「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」「珈琲が呼ぶ」、どちらもおもしろい。で、「彼らを書く」。「彼ら」とはザ・ビートルズ、ボブ・ディラン、…

【書評】川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」-孤独で不器用な冬子。友と出会い、恋する人と出会い、そして…

Amazonで探す 楽天ブックスで探す 「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」で始まるプロローグが印象的。ここで語られる「光」というものが物語全体を包み込んでいるような気がする。 主人公の冬子は人付き合いはもちろん会話さえうまくできず、…

【書評】小林信彦「生還」-脳梗塞で入院!闘病生活の中でも小林信彦は小林信彦らしさを失わない

Amazonで探す 楽天ブックスで探す 作家の小林信彦が脳梗塞を起こし急遽入院したのは2017年4月のことだ。この本は同年11月から翌18年7月まで「週刊文春」に掲載された闘病記をまとめたものである。85年の人生でほとんど入院経験がなかった彼が綴る闘病生活、…

【書評】窪美澄「いるいないみらい」-子どもがいる未来、いない未来、どっち?

窪美澄「いるいないみらい」 5つの物語を収録した短編集。どの話も「子ども」がテーマになっている。主人公たちの未来に「子ども」がいるのかいないのか。語り手は夫だったり妻だったり、独身の女性だったりするのだけど、選択肢として「いる未来」と「いな…

【書評】川上未映子「夏物語」-これは自らの「身体」と共に生きる女性たちの痛みと悲しみから生まれた物語だ

夏物語 posted with ヨメレバ 川上 未映子 文藝春秋 2019年07月11日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 物語は2部に分かれている。1部は2008年夏、2部は2016~19年夏の話だ。実は1部は川上さんの芥川賞受賞作「乳と卵」をリライトしたもの。…

【書評】窪美澄「トリニティ」-1964年、出版社で出会った3人の女性の仕事と人生をリアルに描いた傑作小説!

トリニティ posted with ヨメレバ 窪 美澄 新潮社 2019年03月29日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す これは今年のマイベスト候補。直木賞にもノミネートされているので発表が楽しみ。多分、取れるでしょう!これを落とすようなら選考委員はアホ…

【書評】木皿泉「カゲロボ」-監視ロボット、カゲロボ!きみのそばにもいるかもしれない

カゲロボ posted with ヨメレバ 木皿 泉 新潮社 2019年03月22日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 木皿泉待望の新作。ドラマもいいけれど小説もいい。「カゲロボ」は、「はだ」「あし」「めぇ」「こえ」「ゆび」「かお」「あせ」「かげ」「きず…

【書評】木皿泉「さざなみのよる」-死者のコトバが伝わり、残り、生き続ける。その幸せ!

さざなみのよる posted with ヨメレバ 木皿 泉 河出書房新社 2018-04-18 Amazonで調べる Kindleで調べる 楽天ブックスで調べる これは今年のベストかもしれない。NHKで2016、2017年のお正月に放送されたドラマ「富士ファミリー」の後日談、じゃなくて前日談…

【書評】窪美澄「じっと手を見る」-弱き者へのまっすぐな眼差し!これこそ窪美澄の小説だと強く思う

じっと手を見る posted with ヨメレバ 窪 美澄 幻冬舎 2018-04-05 Amazonで調べる Kindleで調べる 楽天ブックスで調べる 7つの物語からなる連作長編。最初の話から終わりまでの間に6〜7年の歳月が流れる。舞台は富士山が見える樹海のそばの地方都市。なん…

【書評】川上弘美「森へ行きましょう」-人間が愛おしく、人生がさらに興味深くなる。今年のマイベストに入る傑作!

森へ行きましょう posted with ヨメレバ 川上 弘美 日本経済新聞出版社 2017-10-11 Amazon 楽天ブックス これはもう圧倒的なおもしろさ!今年のマイベスト上位に必ず入る傑作だ。1966年に生まれた留津とルツの物語が交互に語られる。2人は両親の名も同じ、…

【映像化】木皿泉のラジオドラマ脚本集「道草」シリーズがテレビドラマに!9日・16日NHKBSプレミアムで

ON THE WAY COMEDY 道草 平田家の人々篇 (河出文庫) posted with ヨメレバ 木皿 泉 河出書房新社 2013-12-06 Amazon Kindle 楽天ブックス 年末にうれしいニュース!「すいか」「野ブタ、をプロデュース」「Q10」などの脚本家・木皿泉の伝説のラジオドラマが…

【BOOK NEWS】角田光代「源氏物語」、特設サイトがオープンしました!上巻9月12日発売

池澤夏樹個人編集の「日本文学全集」から角田光代訳の「源氏物語」が出ることは前にもブログに書きましたが、特設サイトがオープンしました。上巻が9月12日発売ですからもう少しですね。これは僕も読もうと思っています。 サイトに角田源氏の特長について書…

【書評】北村薫「八月の六日間」-アラフォー女子を山が救う!

八月の六日間 posted with ヨメレバ 北村薫 KADOKAWA 2016年06月18日 楽天ブックスで探す Amazonで探す 北村薫の文体は独特だ。時々、知が勝ちすぎる物語もあるので、当然読者を選ぶ。そんな彼が山登りの小説を書いた。へぇ〜どんな感じだろうと思って読んで…

【BOOK NEWS】上巻9月発売、角田光代「源氏物語」が気になる!気になる

源氏物語 上 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集04) posted with ヨメレバ 角田光代 河出書房新社 2017-09-12 Amazon 源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05) posted with ヨメレバ 角田 光代 河出書房新社 2018-03-13 Amazon 楽天ブックス 源氏物語 …

【BOOK NEWS】ネコメンタリー「角田光代とトト」17日深夜再放送!

今日も一日きみを見てた posted with ヨメレバ 角田 光代 KADOKAWA 2017年06月17日 楽天ブックスで探す Amazonで探す 先日、「出る本、出た本」で、角田さんの猫エッセイ「今日も一日きみを見てた」が文庫になったことをお知らせしましたが、角田さんと愛猫…

【書評】窪美澄「やめるときも、すこやかなるときも」-変わることのない人間を見つめるその鋭くも優しいまなざし

やめるときも、すこやかなるときも posted with ヨメレバ 窪 美澄 集英社 2017年03月24日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 主人公の男女に対して共感ももちろんあるのだけど強い反感もある。なぜなのか?それは彼らが持つ感情が自分の中にも間…

【BOOK NEWS】角田光代「対岸の彼女」のスピンオフ作品「私の灯台」全5話を無料公開!

Amazonで探す 楽天ブックスで探す 角田光代の直木賞受賞作品でドラマにもなった「対岸の彼女」のスピンオフ作品「私の灯台」全5話がネットで公開されています。 第1話だけは「ダ・ヴィンチニュース」の特設ページで読めるのですが、あとはJTの「ちょっと一…

【BOOK NEWS】川上未映子訊く、村上春樹語る「みみずくは黄昏に飛びたつ」4月27日発売!

みみずくは黄昏に飛びたつ posted with ヨメレバ 川上 未映子/村上 春樹 新潮社 2017年04月27日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す おぉ!これは「MONKEY」のvol.7に「優れたパーカッショニストは、いちばん大事な音を叩かない」というタイトル…

【ドラマ】木皿泉✕Perfume✕テレビ東京!スペシャルドラマ「パンセ」放送決定

いやいやいや、これはもう本の話なのかなんなのかよく分かりませんが、とにかくスゴい!放送は3月31日、4月1日の2夜連続、30分ドラマ2回、という感じです。 「パンセ」というのはフランス語で三色すみれのこと、3人の女性の物語です。木皿泉はいうまで…

【書評】窪美澄「すみなれたからだで」-生の実感を思う短編集、その先にある「寂しさ」が強く心に残る

すみなれたからだで posted with ヨメレバ 窪 美澄 河出書房新社 2016年10月20日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 8つの物語からなる短編集だ。様々な雑誌に掲載された物語を集めたもので個人的には既読のものもある。作者には珍しいタイプの…

【書評】川上弘美「大きな鳥にさらわれないよう」-地球の歴史を俯瞰しているような深くて大きな物語

連作短編ということでいいのだろうか。それぞれの物語はゆるやかに、しかし、緊密につながっている。この星の遠い遠い未来に始まって、さらに遠い遠い未来で終わる物語。人間由来よりも鼠由来やカンガルー由来、イルカ由来の子供たちが数多く工場で作られて…

【文学賞】泉鏡花文学賞に川上弘美「大きな鳥にさらわれないよう」

ふふふ、ちょうど昨日から読み始めたところでこのニュースはとてもうれしい。けっこう好評でしたからね。ボブ・ディラン、ノーベル文学賞も驚きだったけれど、川上弘美が泉鏡花文学賞、というのもかなりな出来事。っていうか、もっと前にとってもよかったの…

【映像化】角田光代「キッドナップ・ツアー」ドラマに!

キッドナップ・ツアー posted with ヨメレバ 角田光代 新潮社 2003年06月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 夏休みドラマ「キッドナップ・ツアー」はNHK総合で明日午後7時半からの放送です。え〜っと角田光代の原作は読んでないのだけど、別居…

【書評】窪美澄「アカガミ」-現代の若者に対する危機感と国が家族のカタチを決める怖さ

アカガミ posted with ヨメレバ 窪美澄 河出書房新社 2016年04月12日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 舞台は2030年の日本。「異性の体を直に見たいとは思わない、触れてみようとは思わない」、そんな若者たちばかりになってしまったこの国。…

【書評】北村薫「中野のお父さん」-ちょっと軽めの謎解きが楽しい安楽椅子探偵もの

中野のお父さん posted with ヨメレバ 北村 薫 文藝春秋 2015年09月12日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 円紫さんシリーズ、ベッキーさんシリーズなどの推理作家北村薫の新しい名探偵シリーズ。探偵になるのは定年間近の高校の国語の先生、主…

【書評】片岡義男「コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。」-彼の小説はすべて自伝で、すべて自伝ではない

コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。 posted with ヨメレバ 片岡義男 光文社 2016年02月17日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 片岡義男の小説を読むのって、何でこんなに気持ちがいいのだろう!選びぬかれたムダのない言葉、しっかりと…

【書評】角田光代「坂の途中の家」-被告と補充裁判員、さらには読者をも巻き込む魂の混沌!

坂の途中の家 posted with ヨメレバ 角田光代 朝日新聞出版 2016年01月07日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 早々ではあるけれど、間違いなくこれは今年のベスト候補だ。1人の母親が8ヵ月になる長女を浴槽に落として、赤ちゃんが死んだ。故…

【書評】窪美澄「さよなら、ニルヴァーナ」-自分の中でうまく消化できなかった「少年A」の物語

さよなら、ニルヴァーナ posted with ヨメレバ 窪 美澄 文藝春秋 2015年05月28日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 窪美澄は大好きなのだけど、この小説にはうまく入っていくことができなかった。1997年に起こった神戸の連続児童殺傷事件がモチ…

【書評】川上弘美「水声」-家族とは?という問いと人ひとりの孤独の深さ

水声 posted with ヨメレバ 川上 弘美 文藝春秋 2014年09月30日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 様々な思いが立ち上ってくる不思議な小説だ。主人公である都がママが死んでから10年間無人だった家に弟の陵と戻って来るところから物語は始まる…

【書評】北村薫「太宰治の辞書」-シリーズのおもしろさを再確認できる17年ぶりの新作

太宰治の辞書 posted with ヨメレバ 北村薫 新潮社 2015年03月31日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す いわゆる《私》シリーズ(円紫さんシリーズともいう)の最新作。実に17年ぶりの新作だ。一作目で大学生だった《私》はすでに結婚し、小さな…