また、本の話をしてる

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【BOOK NEWS】川上未映子訊く、村上春樹語る「みみずくは黄昏に飛びたつ」4月27日発売!

  おぉ!これは「MONKEY」のvol.7に「優れたパーカッショニストは、いちばん大事な音を叩かない」というタイトルで掲載されて、すご〜〜〜くおもしろかった川上未映子による村上春樹のインタビュー集ではないか!しかも、11時間25万字「まるごと一冊」インタビュー本、とあるので掲載されていない部分もドドドッと追加で載りそうです。で、この本のコピーは

 

ただのインタビューではあらない。

 

 分かる人にはすご〜く分かる、分からん人には、何言ってんだ、って感じのコピーですね。とにかく「あらない」っていってるんだから「あらない」ですよ。さすが川上未映子、っておもしろさなので、ファンの方はもちろん、そうでない方もぜひぜひ!

(追記4.27/ こういうふうに書いたのですが、これは「MONKEY」の川上さんのインタビューとは別のものでした。このインタビューの続きという形で編集部が依頼したもので内容的には「騎士団長殺し」のことが中心になっています。いいかげんで大変すみません!)

 

◯内容を特設サイトから引用しますね。

 

『騎士団長殺し』誕生秘話、少年期の記憶、フェミニズム、世界的名声、そして死後のこと……。芥川賞作家にして、10代からの熱心な愛読者が、村上春樹のすべてを訊き尽くす。

 

比喩はどうやって思いつく? 「地下二階に降りる」とは?
結末を決めずに書けるって本当? イデアとメタファーって何?
じつは男を求める男の話? なぜ文体が大事なの?
女性が性的な役割を担わされ過ぎてません? 自分の「影」を受け入れるって?
何があっても一日十枚書くの? なぜ一人称に戻ったのですか?
過去の自作を読み返さないのはなぜ? 新作が何十万人に読まれる気分は?
世界的に成功して、見返したい批評家はいます?
死んだらどうなる? 村上春樹賞はつくられますか?

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.4/1週)

 さて、4月。出る本、明日発売の佐藤正午「月の満ち欠け」が気になる、気になる。アマゾンの紹介を読むと何だかよくわからん感じも漂っているけれど、佐藤正午ワールドはやっぱり期待値が高い。そうか、20年ぶりに書き下ろしなのか。

 

 そして、もう1冊、絲山秋子「離陸」(4/7)が文庫に。これはとても不思議な物語で印象に残ってる。自分の書評を今読み直してみましたが、思い出すことがいろいろとありました。僕の書評を読んでみて「こういう物語」が好きな人はぜひ!おすすめです。

 

◯「離陸」の書評はこちら


◯「若冲」の書評はこちら

【BOOK NEWS】注目の原作本は?さて、春ドラマは何を見るのか?

 さて、見るドラマ。朝ドラ、有村架純主演の「ひよっこ」始まりましたっ。脚本は「ちゅらさん」等の岡田惠和。前作がつまらなかったので激しく期待!さらに、これも今日から始まる倉本聰脚本の「やすらぎの郷」、月〜金・毎日20分の昼のドラマ。なんと9月まで続くらしい。テレ朝の新たな挑戦に拍手だけど、録画してみる人間なので、まずはこの2本を毎日見る時間を確保しなくちゃならない。ううううむ。

 

◯ひよっこ(月〜土・NHK)


◯やすらぎの郷(月〜金12時30~50・テレ朝系)


 一般のドラマで一番の期待は、長谷川博己が挫折したエリート刑事を演じる「小さな巨人」、岡田将生、香川照之他。綾野剛、二階堂ふみ、柳楽優弥と役者が揃った「フランケンシュタインの恋」も気になります。

 

◯小さな巨人(日21・TBS系)


◯フランケンシュタインの恋(日22・日テレ系)


 あとはNHKを2本、この2つは原作ありです。小川糸原作のドラマ化「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」全8回で多部未華子の主演。文具店ではなくて代書屋なのね。さらに、5月スタート、高田郁原作で黒木華主演の「みをつくし料理帖」も見たいなぁ。脚本が「ちかえもん」で向田邦子賞を受賞した藤本有紀。これも全8回。

 

ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜(金22・NHK)

みをつくし料理帖(土18・NHK)

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【コミック】マンガ大賞2017、大賞は柳本光晴「響〜小説家になる方法〜」!

  新しくなった「王様のブランチ」でも早速とり上げていましたね。今年で10回目を迎えたマンガ大賞、大賞は柳本光晴「響〜小説家になる方法〜」に決定しました。パチパチパチ!この作品は全然知らなかったのですが、アマゾンの内容紹介によるとこんな感じ。

 

15歳の天才女子高生は世界を変えるか!? 

弱冠15歳、デビュー作品にして、
史上初の芥川賞&直木賞のWノミネートという快挙を成し遂げた、鮎喰響。
世間が大きく騒ぎ、文学界が慌てふためく中でも、
あくまで自分の生きる態度は変わらない響。
そんな中、運命の受賞作発表の日がやってくる......!!!

 

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【コミック/感想】谷口ジロー「父の暦」-良質な文学作品のような父と息子の物語

 谷口ジローさんが亡くなったショックはまだまだ続いているけれど、未読の本がけっこうあるので少しずつ読んでいきたいと思っている。そこで、最初に手に取ったのがこの「父の暦」。自伝的な物語ではないのだが、谷口さんが自らの故郷である鳥取を舞台に父と息子の話を描いた作品ということで俄然読みたくなった。これを最高傑作という人もいた。


 物語は故郷に住む父の死から始まる。幼い頃に父は母と別れ、主人公である陽一と姉を男手ひとつで育ててきた。しかし、陽一は父のせいで母が家を出たと信じており、わだかまりが解けないまま東京に出てきた。ほとんど帰省もせずにいた陽一なのだが、お通夜に遅れてやってきた彼に故郷の人々はやさしい。そこで、大介という伯父さんや姉たちが語る昔語り。初めて聞かされる父と母との真実。その発端となった鳥取大火のこと。寡黙であまり話すこともなかった父の思い。陽一は自らの愚かさを知り、打ちのめされる。


 これは普遍的ともいえる父と息子の物語だ。子を思わない親はいない。しかし、ひとつの誤解で父子の関係は崩れ、子供が親の思いに気がつくのはずっとずっとあとのことになる。良質な文学作品のような一編。やはり、谷口ジローはすばらしい。

 

◯谷口ジローさんの他の作品の書評はこちら


 2017.3.31 さてさて3月も今日で終わり。プロ野球も開幕。読書は村上春樹「騎士団長殺し 第一部」。騎士団長、出てきた。

 

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【BOOK NEWS】MUJIBOOKSから文庫本シリーズ、柳宗悦、花森安治、小津安二郎!

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 そうか、無印良品は大型店舗で書籍を紹介・販売する「MUJIBOOKS」というのを展開してるんだな。そんな無印が5月1日からスタートさせるのが文庫本シリーズの「MUJIBOOKS文庫本 人と物」。

 

 第一回目が「柳宗悦」「花森安治」「小津安二郎」というなかなか気になるラインナップ。展開店舗とネットストアで5月1日から販売開始です。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.3/5週)

 さて、出る本。桐野夏生「夜の谷を行く」(3/31)出ます。その昔、連合赤軍の「総括」から逃げ出したメンバーの1人が主人公。「桐野夏生が挑む、連合赤軍の真実」。ううむ、ちょっと恐いけど読んでみたい。

 

 雑誌「Number」の最新号(3/30)はWBC特集。日本代表、準決勝で負けましたががんばりましたよね。そして、いよいよ球春到来!楽しみです。

 

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