また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【写真集/感想】沖昌之「必死すぎるネコ」-必死なのはネコばかりじゃない!

 「必死すぎるネコ」という写真集の何がスゴいかといったら、猫が必死すぎるところだ。これはもう間違いない!あまりに必死すぎるので思わず声が出てしまう。オーッとかギャハハとかヌハハとか。

 

 しかし、だ、考えてみると必死すぎる猫の写真を撮るには撮る方だって必死すぎなければならない。その辺を歩き回るだけで見つかるはずはずはなく、必死に歩いて、必死に探して、必死に撮る。ネコとカメラマンのこの熾烈な戦いを必死必死(ヒシヒシ)と感じることこそが、この写真集の見どころではないだろうか。これを労作といわずして何を労作というのだろうか???で、あなた!表紙ののぞき猫なんて、ミクロの必死よ。中はもっともっとスゴいんだから。

 

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【文学賞】2018年本屋大賞は辻村深月「かがみの弧城」!

 決まりました!今年の本屋大賞は辻村深月さんの「かがみの弧城」でした。パチパチパチパチ!僕はこれ、まだ読んでいません。ノミネート作の中で既読なのは原田マハさんの「たゆたえども沈まず」だけ。おもしろかったけど、大賞となるとどうかなぁ、って感じでした。「かがみの弧城」はファンタジー的要素もあって、女性が多い書店員の支持を集めたのかもしれませんね。物語については、Amazonの紹介文をちょっと引用してみます。

 

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2018.4/2週)

 さて、出た本。川上未映子「ウィステリアと三人の女たち」が気になる。短編3つと中編1つを収録。様々な境遇に置かれた4人の女性の話。表紙もなんだかいいなぁ。

 

 出る本。というか文庫化が3冊。まずは原田マハ「モダン」(4/10)。これはいいですよ。おすすめ!ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台にした5つの短編集。詳しくは僕の書評を読んで欲しいのですが、あの大震災の時に福島の美術館でワイエスの展覧会が開かれていた、という設定の冒頭作「中断された展覧会の記憶」が素晴らしい。これはぜひぜひ!僕の書評はこちら。

 

 

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【広告コンペ】宣伝会議から協賛企業賞のパネルが届きました

 というわけで、冷やす前からクールな犬と限界なんかに挑戦しない犬です(同じじゃないかっ!)。どうぞよろしく!あ、名前はひなた、女の子、11歳です。

 

 こちらは三菱電機のスタイリッシュなエアコン「霧ヶ峰Style FLシリーズ」の課題で選ばれたコピー。

 

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◯商品のホームページはこちら

 

 

 こちらはパナソニックの電動アシストMTB「XM1」の課題で選ばれたコピー。

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【BOOK NEWS】 雑誌「新潮」5月号掲載、村田沙耶香「地球星人」はどうだっっっっっ!

 さてさて話題作登場!「コンビニ人間」の村田沙耶香が放つ新作は「地球星人」380枚!!雑誌「新潮」のメールから紹介文を引用してみますね。

 

なにがあってもいきのびること。恋人と誓い、魔法少女は世界=人間工場と対峙する。ベストセラー『コンビニ人間』を超える衝撃作!

 

 村田沙耶香氏は二〇〇三年のデビュー以来、家族・学校・社会に適合できない人間を描き続けてきた。とりわけ、女性が強いられる恋愛・婚姻・出産という〈成熟〉への抵抗は、ディストピア的想像力が炸裂した「殺人出産」「消滅世界」によって、あるいは、現代人の原風景というべきコンビニを舞台にした芥川賞受賞作「コンビニ人間」によって、研ぎ澄まされてきた。
「地球星人」(三八〇枚)は、村田氏が作家性のすべてを注ぎ込んだ総決算というべき長篇小説だ。主人公の奈月は幼少期に「魔法少女として地球を守っている」という思いに取り憑かれた。だが、それは無邪気な夢想ではなく、家族にも学校にも適合できない彼女が「なにがあってもいきのびる」ための原理だったのだ。この原理を密かに抱えたまま成人した奈月を、あの〈成熟〉への強制が襲う。どうしても〈地球星人〉にはなれない奈月のサバイバルに、そして書き手のリスクを恐れぬ挑戦に、読者は度肝を抜かれるだろう。

 

 うううむ、文芸誌はなるべく買いたくない私だけど。これは…。

 

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【ドラマ】さてさて、2018春ドラマはいったい何をみる???

 春ドラ、そろそろ始まりますね。まずは、月曜からスタートした朝ドラ。まぁまぁだった「わろてんか」に続いての「半分、青い。」。北川悦吏子の持ち込み脚本が話題になりましたが、スタートは意外といい感じ。主人公鈴愛(すずめ)の子供時代を演じる矢崎由紗ちゃんがいいなぁ。永野芽郁にも期待!

 

月〜土8.00他 半分、青い。 4/2~


  連ドラ期待は2本!1つはフジ系「コンフィデンスマンJP」、脚本が「リーガル・ハイ」「デート」などの古沢良太、出演は長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ほか。信用詐欺、取り込み詐欺など騙し騙され二転三転するコンゲームをテーマにしたコメディ。これはおもしろそう。もう1本は二宮和也主演、竹内涼真、葵(わろてんか)わかな、市川猿之助ほかが出演のTBS系「ブラックペアン」。原作は「チーム・バチスタの栄光」などの海堂尊。ドラマ過多の医療ものだけど、これは見たい!スタートが22日というのはちょっと遅いなぁ。

 

月21 コンフィデンスマンJP 4/9~

日21 ブラックペアン 4/22~

 

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【写真集/感想】小澤千一郎:作 中田健司:写真「HELLO PANDA」ーこんなパンダフルな写真集、見たことないっ!

HELLO PANDA

 

 パンダっておもしろい。シャンシャンのライブをよく見てるけれど、おとーさん、おかーさんは竹を選り好みし好みじゃないのはポイと捨てちゃうし、まぁまぁ驚くほどよく寝てるし、おとーさんは何を思ったか時どき高い木にドドドッと登って降りてこないし、シャンシャン のおてんばぶりは驚天動地だし。全然見飽きない。

 

 さてこちら、上野じゃない、和歌山・南紀白浜にあるアドベンチャーワールドのパンダたちの写真集だ。南紀白浜は紀伊半島の南西部に位置するリゾート地だが、ここには現在なんと5頭ものパンダがいる。お父さんパンダの永明(えいめい)、お母さんパンダの良浜(らうひん)、そして、桜浜(おうひん)、桃浜(とうひん)の双子の姉妹、さらに末っ子の女の子結浜(ゆいひん)。すごい!ちなみにアドベンチャーワールドで生まれたパンダには必ず「浜」がついていて、浜家ファミリーと呼ばれている。

 

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