また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【映像化】宮下奈都「羊と鋼の森」映画化決定!

 12月の中旬に発表されていました。2016年の本屋大賞を受賞した「羊と鋼の森」が映画化されるそうです。おぉぉぉぉぉ、これはちょっと楽しみ。とはいっても公開は2018年、まだかなり先ですね。キャスト、スタッフなども発表されていません。

 

 「羊と鋼の森」は調律師の物語ですが、主人公の外村の他にも先輩や同僚に魅力的な人物が多く、既読の人はキャストを考えるだけでも楽しいんじゃないかなぁ。あと、この物語の大きなポイントになる双子の姉妹、和音(かずね)と由仁(ゆに)はどうするんでしょう?こまどり姉妹はダメだろうし、リンリン・ランランもなぁ…。まさか、タッチじゃないよなぁ。新人なのかなぁ。

 

続きを読む

【書評】吉田修一「怒り」-このプロット!この展開!このキャラクター!

 小説を読む時は、なるべく基本的なことしか情報として入れないようにしている。この物語で知っていたのは「犯人が逮捕されないままの殺人事件、その1年後、日本の3ヵ所に身元不明の男が現れる」という程度。「悪人」「さよなら渓谷」など、ミステリー性があり人間ドラマでもある物語を吉田修一は書く。今回もそういう話なのだな、と思った。

 

 千葉、東京、沖縄に出現する男たち、しかし、この小説でメインになるのは実は彼らではない。彼らと関わりを持つ人々の方だ。千葉の漁協で働く洋平とその娘愛子は働きたいという田代という男を受け入れる。新宿のアヤシい場所に出入りする優馬は直人と名乗る男と出会い、共に暮らすようになる。沖縄の女子高生の泉と同級生の辰哉は、無人島で出会ったバックパッカーの田中という男と仲良くなる。物語は常に彼らの側から描かれ、3人の男の側から描かれることはない。男たちの心が分かるのは会話の部分だけである。

 

 千葉、東京、沖縄、それぞれにそれぞれのドラマがある。そして、周りの人間は男たちが「何かから身を隠して生きている人間」なのだと認識し始める。そこに流れる「あの殺人事件」の犯人に対する報道と写真。

 

続きを読む

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.1/4週)

 出た本、映画監督の荻上直子原作、百瀬しのぶ著の「彼らが本気で編むときは、」出ました。これは「かもめ食堂」「めがね」などの荻上監督の同名最新映画のノベライズです。映画公開は2月25日。ううむ、気になるなぁ。あ、これは文庫です。表紙イラストは今日マチ子さん!

 


 和田誠の名著「倫敦巴里」が未収録作を加えて、ナナロク社から復刊!名付けて「もう一度 倫敦巴里」。おぉぉぉ!これ、元の本持ってるぞ。本棚のどこかにあるはず。川端康成の「雪国」を植草甚一が書いたらどうなるか、星新一ならどうか、野坂昭如なら、などなどの文体模写が本当におかしい。和田誠ってすごいなぁ、と思った一冊。谷川俊太郎、丸谷才一、清水ミチコなどのエッセイを収録した特製小冊子付き。欲しいっ!

 

続きを読む

【BOOK NEWS】雑誌「SWITCH」2月発売号の特集は「ほぼ糸井重里」!

 「SWITCH」、去年はけっこう買いました。マツコ・デラックスのやつとかキョンキョンの号。うむ。で、2月発売号は「ほぼ糸井重里」。ほぼ日トップページを飾る「今日のダーリン」の特別版7篇だとか、ロングインタビュー、糸井重里+南伸坊「マンガ対談」などなど。やっぱりこれは欲しいなぁ。編集長の新井敏記さんとの対談もあるのだけど、新井さん、なんだかおもしろいからなぁ。2月20日発売。 

 

【書評ランキングに参加中】

ランキングに参加中。押していただけるとうれしいです。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

 

【文学賞】第156回芥川賞・直木賞(平成28年下半期)決定!

 決まりましたぁ。芥川賞は山下澄人さんの「しんせかい」、直木賞は恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」です。パチパチパチ!!

 

 山下さん、倉本聰さんの富良野塾の二期生なのですね。過去3回芥川賞候補になっています。「しんせかい」の主人公は「山下スミト」、作者自身の体験がベースになった物語のようです。ちょっと興味あり。    

 

 恩田さん、いやぁ〜読んだすぐあとから大プッシュしてたので、取れてよかったぁ。彼女の小説は本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」しか読んでないのですが、かなりのベテランですよね。直木賞はとっくに取ってると思っていました。「蜜蜂と遠雷」はピアノコンクールを舞台にした話ですが、クラシックファンじゃなくても十分に楽しめます。ぜひ読んでみてください!僕の書評も一読を!

 

 

【文学賞】2017年本屋大賞ノミネート10作発表!

 さてさて、発表になりましたよ、ノミネート作品。さぁ、どどっと紹介しましょうね。

 

続きを読む

【映像化】又吉直樹「火花」、ネット発ドラマをNHKで放送&文庫化も!

 Netflixでやったネット発のドラマ「火花」をなんとNHKが2月26日から全10回で放送するというニュースが。びっくり!NHKもいろいろ考えてるなぁ。ところで、このドラマ、評判はどうなんですかね?放送時は約50分の番組を約45分に再編集する、というのもちょっと気になるところ。でも、まぁ、見たいですよね。

 

 

 あと原作の方ですが2月10日に文春文庫で文庫化されます。未読の人はこれを読んでドラマ放映に備えるのもいいかも。僕の書評も読んでみてください。

 

【書評ランキングに参加中】

ランキングに参加中。押していただけるとうれしいです。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ