また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2018.4/3週)

 さて、出た本。「本屋大賞2018」出てました。って、10日に大賞が発表になって、その日に搬入になってるのですが、いったいどれぐらい前に結果は分かってるんでしょうね?そうとう前なのかな?ちょっと本屋で立ち読みしてみましたが、一次投票の結果なども載っていてけっこうおもしろそう。本選びの参考になるかも。

 

 出る本、天童荒太の新刊「ペインレス 上・下」(4/20) が出ます。「診察したいんです。あなたのセックスを」というコピーも刺激的だけど、紹介文にあった「人間の倫理とDNAを決壊させる長編小説」って…。新潮社からのメールにはこんな記述もありました。

 

この小説に出て来る登場人物は、天童さんの小説の中でも極端な変わった人間たちばかりである。かなりの新境地なので、『家族狩り』のファンは喜ぶ気がするが、『永遠の仔』『悼む人』しか読んだことのない読者はびっくりしてしまうかもしれない(もっと読めば、根っこは一緒であることがわかってくる)。

いずれにしても話題作、問題作であることは間違いなさそう。

 

(追記 4.16) 特設サイトができました


 

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【BOOK NEWS】「はなちゃんの夏休み。」重版と「Hello Again またあうときの約束。」発売!

 糸井さんちのジャック・ラッセル・テリア、ブイヨンの死は僕にも悲しい出来事でしたが、やはり糸井さんのショックは大きく(そうだよなぁ)、「ほぼ日」で毎日更新される「今日のダーリン」でも、連日彼女の話が出てきます。

 

 さて、そんな中でもちょっとうれしいニュースが。一つはずっと欠品状態だった石田ゆり子さんの「はなちゃんの夏休み。」が重版し、販売が再開されました。これ実は、石田さんちのラブラドールレトリーバーはなちゃんからブイヨンへのお手紙、という形で書かれたエッセイなのです。だから、ブイヨンへの呼びかけがいっぱい!たとえばこんな感じ!

 

「ぶいちゃん、きょうもたのしくね、えがおで」

「ぶいちゃん、あいさつは、おおきなこえで」

「ぶいちゃん、まいにち、すこやかでね、いっぱいわらってね」

「きょうも、すてきな、みみのかくどで」

「ぶいちゃん、にくきゅうはやわらかく。きょうもいいこで。げんきで」

 

  再販を待っていた人も多かったようなので、これはうれしいニュースですね。僕も何度かこのブログでとり上げているお気に入りの一冊です。詳しくは下の感想を読んでみてください。

◯「ほぼ日」のこの本の紹介はこちら!

 

 さて、もう一冊はブイヨンたち三姉妹のお母さんルーシーの飼い主イワサキユキオさんの新刊です。前作「Say Hallo あのこによろしく。」のことはブイヨンが旅立った時にちょっと触れましたが、その続編ともいえる「Hallo Again またあうときの約束。」では、ルーシーがいた17年の日々を写真と文章で振り返っています。絶版になっている「Say Hallo あのこによろしく。」の内容も短く再構成されているそうです。ううむ、これは読みたいぞ。

 

◯イワサキさんからのコメントはこちら

ほぼ日刊イトイ新聞 - Say Hello! あのこによろしく。

◯ブイヨンが旅立ったときの僕のブログ


 

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【写真集/感想】沖昌之「必死すぎるネコ」-必死なのはネコばかりじゃない!

 「必死すぎるネコ」という写真集の何がスゴいかといったら、猫が必死すぎるところだ。これはもう間違いない!あまりに必死すぎるので思わず声が出てしまう。オーッとかギャハハとかヌハハとか。

 

 しかし、だ、考えてみると必死すぎる猫の写真を撮るには撮る方だって必死すぎなければならない。その辺を歩き回るだけで見つかるはずはずはなく、必死に歩いて、必死に探して、必死に撮る。ネコとカメラマンのこの熾烈な戦いを必死必死(ヒシヒシ)と感じることこそが、この写真集の見どころではないだろうか。これを労作といわずして何を労作というのだろうか???で、あなた!表紙ののぞき猫なんて、ミクロの必死よ。中はもっともっとスゴいんだから。

 

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【文学賞】2018年本屋大賞は辻村深月「かがみの弧城」!

 決まりました!今年の本屋大賞は辻村深月さんの「かがみの弧城」でした。パチパチパチパチ!僕はこれ、まだ読んでいません。ノミネート作の中で既読なのは原田マハさんの「たゆたえども沈まず」だけ。おもしろかったけど、大賞となるとどうかなぁ、って感じでした。「かがみの弧城」はファンタジー的要素もあって、女性が多い書店員の支持を集めたのかもしれませんね。物語については、Amazonの紹介文をちょっと引用してみます。

 

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2018.4/2週)

 さて、出た本。川上未映子「ウィステリアと三人の女たち」が気になる。短編3つと中編1つを収録。様々な境遇に置かれた4人の女性の話。表紙もなんだかいいなぁ。

 

 出る本。というか文庫化が3冊。まずは原田マハ「モダン」(4/10)。これはいいですよ。おすすめ!ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台にした5つの短編集。詳しくは僕の書評を読んで欲しいのですが、あの大震災の時に福島の美術館でワイエスの展覧会が開かれていた、という設定の冒頭作「中断された展覧会の記憶」が素晴らしい。これはぜひぜひ!僕の書評はこちら。

 

 

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【広告コンペ】宣伝会議から協賛企業賞のパネルが届きました

 というわけで、冷やす前からクールな犬と限界なんかに挑戦しない犬です(同じじゃないかっ!)。どうぞよろしく!あ、名前はひなた、女の子、11歳です。

 

 こちらは三菱電機のスタイリッシュなエアコン「霧ヶ峰Style FLシリーズ」の課題で選ばれたコピー。

 

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◯商品のホームページはこちら

 

 

 こちらはパナソニックの電動アシストMTB「XM1」の課題で選ばれたコピー。

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【BOOK NEWS】 雑誌「新潮」5月号掲載、村田沙耶香「地球星人」はどうだっっっっっ!

 さてさて話題作登場!「コンビニ人間」の村田沙耶香が放つ新作は「地球星人」380枚!!雑誌「新潮」のメールから紹介文を引用してみますね。

 

なにがあってもいきのびること。恋人と誓い、魔法少女は世界=人間工場と対峙する。ベストセラー『コンビニ人間』を超える衝撃作!

 

 村田沙耶香氏は二〇〇三年のデビュー以来、家族・学校・社会に適合できない人間を描き続けてきた。とりわけ、女性が強いられる恋愛・婚姻・出産という〈成熟〉への抵抗は、ディストピア的想像力が炸裂した「殺人出産」「消滅世界」によって、あるいは、現代人の原風景というべきコンビニを舞台にした芥川賞受賞作「コンビニ人間」によって、研ぎ澄まされてきた。
「地球星人」(三八〇枚)は、村田氏が作家性のすべてを注ぎ込んだ総決算というべき長篇小説だ。主人公の奈月は幼少期に「魔法少女として地球を守っている」という思いに取り憑かれた。だが、それは無邪気な夢想ではなく、家族にも学校にも適合できない彼女が「なにがあってもいきのびる」ための原理だったのだ。この原理を密かに抱えたまま成人した奈月を、あの〈成熟〉への強制が襲う。どうしても〈地球星人〉にはなれない奈月のサバイバルに、そして書き手のリスクを恐れぬ挑戦に、読者は度肝を抜かれるだろう。

 

 うううむ、文芸誌はなるべく買いたくない私だけど。これは…。

 

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