また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.9/3週)

 さて、出た本。角田光代訳「源氏物語 上」出ました。前々から書いていたのに、先週の「出る本」に書かなかったのは、最初の予定では12日発売だったから。予定より早めに出ちゃいました。で、買おうと思って、昨日本屋さんに行ったのですが、その分厚さにビビッて買えず、かわりに宮部みゆきの新刊を買ってきました。しかし、角田源氏、盛り上がっていますね。いろいろと詳しい紹介はこちらを読んでみてください。

 


 

 さらに出た本。大好きな絵本作家・酒井駒子さんの画文集「森のノート」が出ていました。これ、絵は筑摩書房のPR誌「ちくま」の表紙を飾っていたものです。いつも気になる子供たちの絵でした。これはぜひ読んでみたいなぁ。

 

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【文学賞】第27回Bunkamuraドゥマゴ文学賞は松浦寿輝「名誉と恍惚」に決定!

 ドゥマゴ文学賞は1人の選考委員によって選ばれるのが大きな特徴ですが、今回は評論家でエッセイストでもある川本三郎さんが選んだ松浦寿輝さんの「名誉と恍惚」に決まりました。この小説は谷崎潤一郎賞も受賞しています。ダブル受賞、すごいなぁ。

 

 アマゾンの紹介文をここに引用してみましょう。

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【絵本/感想】ヨシタケシンスケ「あるかしら書店」-こんなおもしろい本あるかしら!

 おもしろいなぁ、いやいやいやいや、本当におもしろいぞヨシタケシンスケ。町のはずれにある「あるかしら書店」、そこは「本にまつわる本」を集めた専門書店。老若男女いろんな人がこんな本「あるかしら?」とやって来ます。それに答えるのは丸顔ハゲ頭の店主。どんなおたずねにも「ああ!ありますよ!」と笑顔で答えてくれます。

 

 「ちょっとめずらしい本」を探してる女性には「作家の木の育て方」「世界のしかけ絵本」「2人で読む本」そして「月光本」を紹介しました。さて「2人で読む本」とは?上巻下巻に分かれていて、それぞれ上半分、下半分しか書かれていないので、2冊並べて同時にページをめくらないと読むことができない本なのです。恋人同士が寄り添って読む「恋する2人」というタイトルの本とか、両親と子供向けには上中下巻がセットになった「3びきのおでかけ」、これはパパママの間に子供が座って親子3人で楽しむ本。明るい満月の夜に月明かりの下でしか読めない「月光本」もおもしろいですよ。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.9/2週)

 出た本。東京美術から「アンドリュー・ワイエス作品集」が出てました。ワイエスは大好きな画家で美術展の図録は持っているのですが作品集は持っていません。あとで紹介する人気の美術ブログ「弐代目青い日記帳」の中村剛士さんによると、ワイエスの作品集って日本ではまだ出てなかったようです。びっくり!200ページ・オールカラーで解説もしっかりしているようなので、これはちょっと欲しいなぁ。内容のわりには値段も安いと思います。

 

○「弐代目青い日記帳」の紹介ページはこちら

『アンドリュー・ワイエス作品集』 | 弐代目・青い日記帳

 

 出る本。というか、池井戸潤作品の文庫化が2冊。半沢直樹シリーズの第4弾「銀翼のイカロス」(9/5)が文春文庫から。そしてドラマにもなった「花咲舞が黙ってない」(9/5)が中公文庫から出ます。同時発売にあわせて、2社が合同キャンペーン「半沢直樹✕花咲舞プロジェクト」してるのもおもしろです。いろいろプレゼントもあるようなので見てみてください。

 

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【書評】燃え殻「ボクたちはみんな大人になれなかった」-これは今年のマイベストになるかもしれない

 ううむ、不思議だなぁ。特にスタイルが新しいわけでもなく、内容が奇抜なわけでもない。それなのに強烈に心惹かれるのだ。これはもしかしたら今年のマイベストになるかもしれない。


 アートディレクターとして業界の中で何とか生き続けている43歳の主人公は、フェイスブックの「知り合いかも?」に、かつて「自分よりも好きになってしまった」昔の彼女の名前を発見し、満員電車を降りる時、人混みの中で「友達申請」の送信ボタンを押してしまう。ここから彼と彼女、2人の恋の回想が始まる。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.8/5-9/1週)

 さて、出た本。日本推理作家協会賞受賞、直木賞候補にもなった柚月裕子「孤狼の血」が文庫になりました。警察小説として非常に高い評価を受けていて来年5月には映画も公開予定です。これ、読みたいなぁ。本の特設サイトもあります。

 


 出る本。すでに紹介した宮部みゆきのデビュー30周年記念特別作品「この世の春 上・下」(8/31)がいよいよ出ます。内容についてはこちらでくわしく書いたので読んでみてください。楽しみっ!!!

 


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【文学賞】第12回「中央公論文芸賞」は森絵都さん「みかづき」

 森絵都さんの「みかづき」は、「王様のブランチ」のブランチブックアワード2016で大賞を受賞しましたが、本屋大賞では惜しくも2位、評判はとてもよかったし、僕自身読んでとてもおもしろかったのでもっと評価されてもいいと思っていました。

 

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