また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【BOOK NEWS】又吉直樹新作はラブストーリー!タイトルは「劇場」、NHKスペシャルも

 又吉直樹の2作目の小説が文芸誌「新潮」4月号(3月7日発売)に掲載されることが発表されました。タイトルは「劇場」、恋愛小説だそうです。今見たら「新潮」、もうアマゾンの文芸雑誌部門のベストセラー1位になってる。

 

 そして、2月26日には執筆中の又吉さんに密着取材したNHKスペシャル「又吉直樹 第二作への苦闘(仮)」も放送されます。まぁ、第一作があれだけ注目されて、芥川賞も取っちゃったんだから「苦闘」も当然ですよね。

 

 26日はこの番組が夜の9時から9時49分まで。11時からはドラマ「火花」が始まります。ううむ、NHK、盛り上げるなぁ。「火花」は文庫も出たし、いやいやこれは大変だ。新作、期待しちゃうぞ。

 

【追悼】ショック…谷口ジローさん亡くなる

 69歳だそうです。あまりにも早すぎる。女性では大島弓子、岡崎京子、高野文子が自分にとってのフォーエバーな作家ですが、男性では谷口さんだけ。まだまだまだまだあの独特なタッチのコミックを描いて欲しかった…。残念でなりません。

 

 谷口さんのコミックの主人公はなんだかいつも逡巡しているイメージがあります。なにかをいつも自分に問いかけ追い求めているような…。古くて書評はないのですが関口夏央とコンビを組んだ「『坊っちゃん』の時代」あたりから本格的なファンになったので、まだまだ未読の本があるのですが…。最後の作品になった「ヴェネツィア」、これもまだ読んでないのですぐにでも読みたいと思ってます。

 

ブログからお気に入りの谷口作品を紹介します。

続きを読む

【絵本/感想】ヒグチユウコ「すきになったら」-「すき」のすべてがここにある、そして…

 いやいやいや、ヒグチユウコワールド、スゴいなぁ。とはいっても実はこれが初めて手に取った彼女の絵本。だからヒグチさんのことよく知りません。扉にあるプロフィールには「画家」って書いてありました。そうなのね。定期的に展覧会もやってるんだ。ネットで調べたら猫の絵がたくさん!最初の絵本も猫の話のようです。

 

 さてさて「すきになったら」。あぁ、これはもうタイトル通りの本です。誰かを好きになった、何かを好きになった、その時の気持ちのすべてがこの中にあります。思春期の皆さんは簡単にKOされちゃうでしょう。思春期じゃない皆さんも「すき」を知ってる人ならば、一網打尽に違いありません。しかし、彼女のとてもとても繊細な線で描かれたこの話は…う〜ん、どう表現したらいいのでしょうか…「それ以上のもの」。「すき」という感情を持つ人間という生き物にドドドドドドッと迫ってきます。ううむ、怖いわぁ。大変だわぁ。     

 

続きを読む

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2017.2/1-2週)

 さて、出た本。とんぼの本から「新生オルセー美術館」出ました。大改装して生まれ変わったオルセーのすべてが分かる鑑賞ガイド本。オルセー駅の駅舎を整備して作られたこの美術館、印象派の作品が多いので人気です。これは気になるなぁ。

 

 そして、もう一冊。去年の11月に出ていた「猫の国語辞典」、これちょっと欲しい。「俳句・短歌・川柳とともに味わう」という言葉がタイトルの前に付いています。収録されているのは猫の句2400と猫に関する言葉や言い回しなど。ううううむ、買う、か。

 

続きを読む

【コミック】岡崎京子の名作コミック「リバーズ・エッジ」映画化決定!

 これは正式な情報はまだあがってないようなのですが、エキストラ募集の情報が出て、それがTwitterにも流れたようです。え〜っと、これです。

 


 「リバーズ・エッジ」は間違いなく岡崎京子の最高傑作で僕も大好きです。でも、実写化はどうなのかなぁ…。映画にするとペタンコになっちゃうような気がするなぁ。コミックでしかできない表現もあるのです。

 

 岡崎さんサイドも当然、慎重だったと思うけれどOKしたのはおそらく監督である行定さんの思いが強かったのでしょうね。ところで、若手実力ナンバー・ワン女優って誰でしょう?広瀬すず?のんさん?ううううむ、とにもかくにもビッグニュースではあります。

 

◯追記ー正式発表になりました。こちらを。

 

続きを読む

【書評】原田マハ「本日は、お日柄もよく」-折々のスピーチが主人公の仕事を見事に浮き彫りに!

 昨年末買ったこの小説の文庫の帯には30万部突破と書いてあった。調べてみると、単行本は2010年8月の発売で1万部。2013年に文庫化されて初版は1万5千部。大化けしたのはある書店員の1枚の手書きパネル が注目されてかららしい。「何度も泣きました」というそのパネルは帯にも採用され、読者を増やしていったようだ。タイトルと水引の表紙で、結婚の話だと勘違いして買った人もいたかもしれないが、それにしてもこの数字はすごい!  

 

 「本日は、お日柄もよく」はスピーチライターの話だ。日本では未だなじみがない仕事だが、結婚式の祝辞、社長のスピーチ、国会での代表質問、選挙演説などなどスピーチライターの仕事は幅広い。作者の原田マハは小説家だが「言葉を作る人の話」を書くのはかなりの挑戦だったのではないか。中に出てくるスピーチも当然書かなくてはならない。それも人の心を揺さぶる感動的なものにしないといけないのだから大変だ。

 

 この小説では普通のOLだった二ノ宮こと葉という女性が、伝説のスピーチライター久遠久美に弟子入りし、最後には「政権交代」をめざす野党の大切な演説を任されるまでが描かれている。

続きを読む

【文学賞】Twitter文学賞、日本翻訳大賞&Twitter装幀賞、ただいま投票募集中!

 え〜っと、すべて2月5日投票締め切りです。う〜ん、盛りあがってるような盛りあがってないような。Twitter文学賞は今年で7回目になります。翻訳大賞は今年で3回目。Twitter装幀賞は今年できた賞です。なんでみんな同じ時期にやるのかな?相乗効果みたいなのを期待してるのでしょうか?あと、Twitter文学賞はホームページが機能していないのですごく不便。なんでもTwitterで、という考えは間違いだと思うなぁ。

 

 そのTwitter文学賞ですが、僕はいつも毎年のマイベストの最上位作を投票しています。というわけで国内編は角田光代「坂の途中の家」、海外編はランキングがなかったので該当作なしです。翻訳大賞も同じく、なし。装幀賞はちょっとうれしい賞ですが、どれにするかは考え中。「コンビニ人間」の表紙ってよく見るとおもしろいよなぁ、と思ったりもしますが…。投票すると結果が出るのが楽しみになるので、皆さんもぜひ一票を!

 

続きを読む