また、本の話をしてる

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■ま行の作家-松家仁之

【書評】松家仁之「泡」ーその夏、東京を離れ大叔父がジャズ喫茶を開く町へ、薫は1人やって来た

泡 posted with ヨメレバ 松家 仁之 集英社 2021年04月05日頃 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す 楽天koboで探す Amazonで探す Kindleで探す 帯に「最初で最後の青春小説」とある。松家さんは寡作の人だから青春小説はこれ一作で十分と考えたのだろう…

【文学賞】第6回河合隼雄物語賞に松家仁之「光の犬」、学芸賞には鶴岡真弓「ケルト 再生の思想」

光の犬 posted with ヨメレバ 松家 仁之 新潮社 2017-10-31 Amazonで調べる Kindleで調べる 楽天ブックスで調べる このブログでも紹介した松家仁之の「光の犬」が第6回河合隼雄物語賞を受賞しました。パチパチパチ!選考委員は、上橋菜穂子、小川洋子、後藤…

【書評】松家仁之「光の犬」-一族三代の「営み」を見つめ、「生」を語り「死」も語る傑作小説!

光の犬 posted with ヨメレバ 松家 仁之 新潮社 2017-10-31 Amazon 楽天ブックス 物語は「添島始は消失点を背負っていた」という印象的な一行から始まる。これは北海道東部の架空の町・枝留(えだる)で暮らす添島家の一族三代の物語だ。一番若い世代が始と…

【BOOK NEWS】文芸誌「新潮」で松家仁之「光の犬」連載中

新潮 2015年 09 月号 [雑誌]新潮社 2015-08-07売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools 松家さんの小説は「火山のふもとで」も「沈むフランシス」も「優雅なのかどうか、わからない」も大好き。「新潮」の連載は始まったばかりだけど、早く本に…

【書評】松家仁之「優雅なのかどうか、わからない」-後半になるにしたがって濃くなる陰影、生を思う深い余韻

優雅なのかどうか、わからない posted with ヨメレバ 松家仁之 マガジンハウス 2014年08月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 48歳の岡田匡は離婚し、15年余り住んでいた元代々木のマンションを出て、井の頭公園近くの一軒家で気ままな一人暮ら…

【書評】松家仁之「沈むフランシス」-それは大自然の中、儚く燃える淡い炎のような恋

沈むフランシス posted with ヨメレバ 松家仁之 新潮社 2013年09月30日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す フランシスって何だ? まずは誰もがそう思うだろう。小説は川に流されてきた死体の描写から始まる。どうみても人間のようだが、これがフ…

【BOOK NEWS】本日発売「新潮」に松家仁之デビュー第二作!

松家さんのデビュー作「火山のふもとで」は僕の2012年のベスト。ついに第二作が発表されてドキドキしてます。といっても、僕は文芸誌で小説を読むことはないのですが。「新潮」から届いたメルマガによると「沈むフランシス」というタイトルのこの小説も前作…

【文学賞】読売文学賞小説賞に多和田葉子と松家仁之!

今年の読売文学賞小説賞に多和田葉子さんの「雲をつかむ話」と松家仁之さんの「火山のふもとで」が選ばれました。多和田さんは有名な方ですが僕読んだことないのです。でも、あらすじ等を読んでみると何だかとてもおもしろそう。松家さんの作品は去年のマイ…

【書評】松家仁之「火山のふもとで」-人生の時間の豊かさ、美しさを強く強く感じる物語

Amazonで探す 楽天ブックスで探す これは今年のマイベストかもしれない。まずいいのが、静謐で豊かで美しい文章だ。それはまるで、この小説の主人公坂西徹が勤める建築事務所の「先生」村井俊輔が作る建物のようだ。彼の建築は、でしゃばらず、しかし、時代…