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【写真集/感想】水口博也他「世界で一番美しいペンギン図鑑」-カワイイ?いや、彼らは凛々しく、たくましく、美しい!

 先週からアニメの「ペンギン・ハイウェイ」が始まり、今週末からは「皇帝ペンギン ただいま」も公開。にわかにペンギン映画ブームですが、ペンギンってやっぱりカワイイってイメージなのかな?僕も水族館に行くと、彼らの前ではついつい長居をしてしまうのだけど、そういう場所で感じる印象とこの写真集のペンギンたちのイメージは随分違う。

 

 「世界で一番美しいペンギン図鑑」は、クジラやイルカの写真集で有名な写真家・水口博也さんと長年野生生物の撮影を続けている長野敦さんの写真を中心に、他のフォトグラファーの作品も収録し編集したペンギン写真集だ。

 

 彼らの生息地は南極大陸を中心としたニュージーランドや南米の沖合の島々。熱帯の海辺や温帯の森林など雪や氷とは無縁の場所で生きているペンギンも多い。

 

  コロニーと呼ばれる集団営巣地で数万、数十万のペンギンが海岸線から島の中腹までを埋め尽くしている写真はすごい迫力だ。繁殖地でのペンギンたち、子育て中のペンギンたち、餌を求め海に出て行くペンギンたち。そこにはまさに自然の中で必死に生きている彼らの姿があり、日々の暮らしがある。これはもうカワイイなどという言葉では語ることはできない。

 

 ペンギンたちは、温暖化やそれにともなう海氷面積の減少など彼らを取り巻く危機とも戦っている。その姿は凛々しく、たくましく、美しい。コウテイペンギン!アデリーペンギン!イワトビペンギン!キガシラペンギン!フンボルトペンギン!コガタペンギン!それぞれがそれぞれに美しい。一瞬一瞬をとらえた水口さんたちの写真は、まさに輝いている。この写真集は、こういうペンギンたちの姿を見られるだけで幸せに満ちている。

 

◯映画のホームページはこちら

 

 

 

 2018.8.21 さて、今日の甲子園決勝は楽しみですね。また少し暑さがぶり返してきた。台風も気にかかる。読書は遠田潤子「雪の鉄樹」。

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