なかなかユニークなセレクトが楽しい「本の雑誌」のベスト10。特に上半期ベストはかなり思い切ったラインナップになるのでいつも楽しみにしています。営業妨害にならないように時間が経ってから掲載しているのですが、そろそろいいかな?ベスト10こんな感じです。
第1位 阿部暁子「パラ・スター」
パラ・スター <Side 宝良> | ||||
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パラ・スター <Side 百花> | ||||
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第2位 馳星周「四神の旗」
四神の旗 | ||||
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第3位 葵遼太「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」
処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな | ||||
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第4位 リズ・ムーア「果てしなき輝きの果てに」
果てしなき輝きの果てに | ||||
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第5位 遠田潤子「銀花の蔵」
銀花の蔵 | ||||
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第6位 寺地はるな「水を縫う」
水を縫う | ||||
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第7位 冨士本由紀「愛するいのち、いらないいのち」
愛するいのち、いらないいのち | ||||
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第8位 岩井圭也「文身」
文身 | ||||
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第9位 小野寺史宜「今日も町の隅で」
今日も町の隅で | ||||
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第10位 竹宮ゆゆこ「いいからしばらく黙ってろ!」
いいからしばらく黙ってろ! | ||||
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ううむ、全部未読。まぁ、よくあることだけど。1位の阿部暁子はラノベ出身。「パラ・スター」は表紙で分かるようにパラリンピックの女子テニス選手の話。「今年一番の号泣もの」「これは泣きっぱなし。こんなの読んだことない」、ううむ、なんだかすごい。3位の葵遼太もラノベ出身らしい。「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」はタイトルは知ってましたがバンド小説なんだ。
2位は直木賞を取ったばかりの馳星周「四神の旗」。藤原不比等の息子4兄弟を主人公にした古代歴史小説だそうです。そうか馳星周、こんな物語も書いてたのか。直木賞ノミネートの遠田潤子「銀花の蔵」も今までとは少し違う感じの話らしい。
寺地はるな「水を縫う」は家族小説、翻訳枠で入ったリズ・ムーア「果てしなき輝きの果てに」はミステリーだけど姉妹小説。「本の雑誌」ベスト10にはよく登場して評価も高い小野寺史宜「今日も町の隅で」は短編集、意外と短編も上手いらしい。冨士本由紀「愛するいのち、いらないいのち」は著者11年ぶりの新作。岩井圭也の「文身」は兄の小説を弟が代わって書くという作家の話。
竹宮ゆゆこの「いいからしばらく黙ってろ!」 は劇団の裏方をやっている女の子の話でこの人もラノベ出身。というわけで、話の中心はラノベから出てきた作家の作品の話に。「ラノベと一般書の中間みたいなジャンルが作られつつあるんだよ。だから古い読者はついていけない」という発言も。なるほど。やっぱり1位の「パラ・スター」、気になるな。
◯詳細は「本の雑誌」2020年8月号で
本の雑誌446号2020年8月号 | ||||
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