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【歌舞伎】関容子「歌右衛門合せ鏡」-六代目歌右衛門、こういう「人間」がいたと知るだけでも大きな財産になる

 

歌右衛門合せ鏡 歌右衛門合せ鏡
関 容子

文藝春秋 2002-03
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 歌舞伎を中心に演劇関係のエッセイを書き続けている関容子。2001年に亡くなった六代目中村歌右衛門のことを書いた「歌右衛門合せ鏡」がとてもいい。前半は成駒屋(歌右衛門の屋号)自身の話が中心で後半が他の役者や関係者が語る歌右衛門像、それが一緒になって「合せ鏡」って寸法だ。なかなかしゃれている。

 

 関容子と歌右衛門とのうらやましい関係なしにこの本は生まれなかったと思うし、彼女の上品だけどきりりと美しい文章なしに、このような歌右衛門の姿は伝えられなかったと思う。関さんの著作では「花の脇役」「虹の脇役」という歌舞伎の脇役を描いた本や「中村勘三郎楽屋ばなし」「役者は勘九郎」という中村屋の役者を描いた本が僕は好きだが、どれも歌舞伎への愛に満ちているし、構成のうまさが光る。こういう人が歌舞伎を書いてくれることが、ファンとしては本当にうれしいのだ。

 

 この本もまた、関さんを含めた周りの人々の歌右衛門への哀惜の想いがひしひしと伝わって来て素晴らしい。もちろん、歌右衛門という役者のすごさ、厳しさもしっかりと伝わる。こういう「役者」、いや、こういう「人間」がいた、と知るだけでも財産になると思うので、歌舞伎に関心がない人にもぜひ読んでもらえたらと思う。絶対に面白いですよ。

 

 

2010.8.13 13日の金曜日、わが家は友だちの愛犬を預かって犬が二匹になり、ちょっと大変。同じジャックラッセルテリアなのだけど、空くんはうちのひなたとは全然違う。まったりとしてなんだかカワイイ。

 

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