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【書評】伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」-主人公・青柳は「オズワルドにされかけた男」!

 2008年度の本屋大賞、山本周五郎賞を受賞し、2009年度版「このミステリーがすごい」でも国内1位を獲得、映画化にもなった伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」が文庫化された。これ、おもしろいからなぁ、読んでない人にはおすすめだ。

 

 この物語、冒頭から日本の首相が暗殺されちゃうのだから驚く。主人公はなぜか暗殺犯にでっちあげられた宅配ドライバーの青柳、「ゴールデンスランバー」は彼の逃走劇だ。首相を狙ったラジコンが「教科書倉庫ビル」から飛んできたり、青柳は友人から「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と脅されたり…そう、これはケネディ暗殺が下敷きになった話で青柳は「オズワルドにされかけた男」なのだ。さてさて、どうする青柳?

 

 この小説のおもしろさは大きな陰謀の対抗軸として、青柳の青春時代の友人や知人、元恋人たちの行動があるというところだ。彼らは「ヤツがあんなことするはずがない」と考え、自分なりの方法でこの暗殺犯にされた男を懸命にヘルプする。しかし、逃走中の青柳と彼らは直接接触することはないのだ。ここが何ともおもしろい。

 

 随所に張り巡らされた伏線、構成の巧みさもまさに伊坂幸太郎!さて、青柳の逃亡劇、その結末は?それはもう読むしかないですよ!

              

2010.11.29 ちょっと前に「LOST」も終わったし、昨日で「龍馬伝」も終わっちゃった。なんだか寂しい。来年の大河は「江」かぁ、見るかどうか迷うところだなぁ。あ、その前に来週から「坂の上の雲」だ。

 

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