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【書評】デヴィッド・カリ×セルジュ・ブロック「ボクの穴、彼の穴。」-シンプルな設定で描かれる戦争の悲劇

 松尾スズキが翻訳しているので興味を持って読んでみた。そういえばこれ、朝日新聞で俵万智さんが小さなわが子に読んで聞かせていると随分前に書いていたな。松尾スズキが訳すことになったのはよくわかる。これはとても演劇的な話なのだ。もう少し膨らませて芝居にしても、まったく違和感はないだろう。2人の名前がクレジットされているが、文章を書いたのがデヴィッド・カリで絵を描いたのがセルジュ・ブロック。ブロックは、他にも話題作があるらしい。

 

 タイトルで分かるかもしれないが、話はシンプル。砂漠の中にある2つの穴。その穴に敵同士の兵士が入っている。どちらもそこから出ることは出来ない。この後は、一人の兵士のモノローグになる。彼は相手の兵士については何も知らないが、敵国の兵士のことはよく知っている。「戦争のしおり」にくわしく書いてあるからだ。膠着状態が続く中、いろんなことに思いを巡らす兵士。ある日、彼は決断する。「早く、この戦争を終わらせたい」と。そして、彼は…。

 

 これはもちろん反戦のストーリーである。人間の愚かさ、悲しさ、おかしさを通して描かれる戦争の悲劇。セルジュ・ブロックのコラージュなども交えた表現がシンプルの中にもユーモアがあってとてもいい。

 

              

2013.11.14 やややややっと「11/22/63 」読了。うむ。書評は来週の初めにでも。さて、次は待ちに待った窪美澄「雨のなまえ」!!!

 

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