今週は出た本2冊。松田青子「男の子になりたかった女の子になりたかった女の子」」出てました。松田さんはおじさんワールドに生きる少女たちを描いた「持続可能な魂の利用」がメキャクチャおもしろかった。これはどんな話なんだろう?
コロナ禍で子どもを連れて逃げた母親、つねに真っ赤なアイシャドウをつけて働く中年女性、いつまでも“身を固めない” 娘の隠れた才能……あなたを救う“非常口”はここ。『おばちゃんたちのいるところ』が世界中で大反響の松田青子が贈る、はりつめた毎日に魔法をかける最新短編集。
あ、短編集なんだ。「あなたを救う”非常口”はここ」ってフレーズが気になる。とにかく松田さんは今ぜひ読んでおきたい作家!
◯「持続可能な魂の利用」の僕の書評はこちら!
さて、もう1冊は「82年生まれ、キム・ジヨン」が大きな話題になったチョ・ナムジュの最新長編「ミカンの味」。「82年生まれ、キム・ジヨン」って世界25カ国で翻訳されているんだ。すごい!さて、この物語は?アマゾンから内容紹介を。
まるで自分のことが描かれているかのようだと、女性たちからの高い共感と支持を集めてきた著者が新作小説『ミカンの味』で主人公に選んだのは、4人の女子中学生。
中学校の映画サークルで出会ったソラン、ダユン、ヘイン、ウンジは「いつも一緒にいる4人」として学内で知られている。中学3年生になる直前、済州島に行った彼女たちは衝動的に一つの約束を交わし、タイムカプセルに入れて埋める。未来が変わるかもしれないこの約束の裏には、さまざまな感情と計算による四者四様の理由が隠されていた。
本作は、この約束をめぐる4人の少女たちの話を交互に生い立ちや現在を語る形で展開。幼なじみとの関係が突然終わってしまった傷を抱えるソラン、教師からの期待が大きく学校一モテるのにいつも寂しいダユン、古くさい父親と突然の困窮にイラ立ちを募らせるへイン、理由がわからないまま仲間外れにされた経験を引きずるウンジ。
言葉にできない感情の狭間で揺れながらも何かを?もうともがく少女たちの物語は、いつかの自分の姿に重なり、うずく心を優しく包み込んでくれる。まったく新しい「私たちの物語」の始まりだ。
これもまた韓国社会や女性たちの現況などにつながっていく物語なのかな?ぜひ読みたい1冊。今週は松田青子とチョ・ナムジュ、どこかでしっかりつながってる2人の新作の紹介でした!!
◯「82年生まれ、キム・ジヨン」、僕の書評はこちら!
2021.4.26 さて、東京他で緊急事態宣言が出たけれど、昨日の吉祥寺は変わらぬ人出だった。GW、大丈夫か?読書は内田也哉子・中野信子「なんで家族を続けるの?」が終わったところ。